
父のアドバイスでパットが復調し、今季初優勝!
取材・文/武川玲子
やりました! 藍ちゃん、今季初優勝です! 素晴らしい戦いでした。毎日強風が吹き荒れたハワイのコオリナGC。その中で最後まで粘った藍ちゃんらしい勝ち方でした。
「すごく長い一日に感じました。今シーズンはずっといいプレーが続いていたんですけど、なかなか優勝には届かなかったので、すごくうれしい」
ハワイの風は藍ちゃんに味方したようです。
最終日は2位に3打差をつけて単独首位で迎えた藍ちゃん。でも決して簡単な勝利ではありませんでした。百戦錬磨の藍ちゃんでもやっぱり緊張するもの。この日は出だしからショットがややぶれて苦戦し、パットも思ったように決まらずチャンスが生かせません。
なかなかスコアを伸ばせない中、2つ前を行くミーナ・リー(韓国)が追い上げて来ました。前半をイーブンで折り返すと通算10アンダーでリーに並ばれました。同組のアサハラ・ムニョスも伸ばし、3人が首位タイに並ぶ混戦に。12番パー3で、ティショットがやや右に出ると手前のバンカーに入り、これが目玉。
「砂も少なくてどうやって打とうかと思った・・・」
思いっきり打ったショットはグリーンの反対側へ。でも落ち着いていた藍ちゃんは、この返しのアプローチを1メートルに寄せるとボギーで切り抜け、
「あれがその後のパットにつながった」
と、13番で12メートル、15番ではカラーから6メートルを沈めて再び首位に踊り出ました。
そんな中、リーが最終18番でまさかのダブルボギー。藍ちゃんは17番で3メートルのチャンスを決めると一気に4打差。最後はしっかりとパーセーブし、通算12アンダーで逃げ切りました。
今季の藍ちゃんの好調を支えていたのはパッティング。でも前試合のクラフト・ナビスコ選手権では、そのパットに苦戦しました。そんな藍ちゃんに、コーチである父の優さんが2つのチェックポイントを言い残して帰国しました。それをオフウイークで修正した藍ちゃんは、パットのさえを取り戻しました。
「今回はお父さん、様々です(笑)。 ほんとに素直に教えてもらったことをやってよかった」
と、沖縄で朗報を聞いたお父さんに感謝です。さらに、今週は珍しくお母さんと叔母さんが応援に来ていました。叔母さんが琉球舞踊の教師の免許を取ったのをお祝いして、藍ちゃんが招待したのです。
「母と叔母がいてくれて、特別な勝利になった。叔母は自称、勝利の女神。でも叔母の前で勝ったのは初めてです」
勝った瞬間、18番グリーンでお母さんと叔母さんは涙。素晴らしいプレゼントできた藍ちゃんでした。
さて、次戦は日本ツアーのメジャー、ワールドレディス(5月3〜6日)に出場するため、日本へと向かいます。
「いい形で日本に戻れるのはうれしい。まずはしっかりと休んで、気持ちをゼロに戻してから行けたらいいなと思います」
藍ちゃん、凱旋帰国です!
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