リディア・コが3年ぶりの優勝、陰の立役者はウッズの元コーチ

表彰式で恒例のフラダンスを踊るリディア・コ。3年ぶりの優勝で復活ののろしを上げた 写真・Getty Images
表彰式で恒例のフラダンスを踊るリディア・コ。3年ぶりの優勝で復活ののろしを上げた 写真・Getty Images 【拡大】
 リディア・コがロッテ選手権で3年ぶりの米LPGAツアー優勝を遂げた。

 2012年に15歳で最年少ツアー優勝、15年には18歳で史上最年少のメジャー優勝と、次々に記録を塗り替え、ロレックス女子世界ランキング1位にあっという間に上り詰めたコ。勝ち星を重ねるにつれ、トレードマークの大きな黒縁の眼鏡をコンタクトレンズに変え、髪をブロンド色に染めるなど、おしゃれへの興味が表れた。さらに、トレーニングで体を絞ったことで細身になった時期は、勝利が止まったことから、健康状態を心配する声も聞かれたほどだ。

 16年末、さらなるステップアップを求め、コーチのデビッド・レッドベター、キャディとのチームを解消し、クラブ契約も変更したことをきっかけに、コは優勝から遠ざかってしまった。

 コが大きく変わったのは昨夏、ショーン・フォーリーとタッグを組んでからだ。フォーリーをコーチにつけたことで、まるで霧が晴れたように、表情も明るくなり、健康的な肉体を取り戻していった。

「ショーンは私にとてもたくさんの素晴らしい知恵を与えてくれ、私が持っているとは思えなかった自信を築いてくれる」

 以前はタイガー・ウッズのコーチを務めていたことで知られているフォーリーの最初のアドバイスは、意外なものだったそうだ。

「リディアにまず伝えたのは、金髪は似合わないからやめること。ダイエットは不要だから健康的な体を取り戻すことだった」(フォーリー)

 最終日の朝、コはフォーリーから「自分を信じて、勝つ確信を持つこと」とメッセージをもらい、ピンシートに書き込んだという。

「最後まで自分を信じた。もう勝てないんじゃないかとは思わなかった、といえばウソになる。男子では4年ぶりにジョーダン・スピースとヒデキ・マツヤマが勝った。だからきっと私にもできると思った。そして今日もし勝てなくても、家族もチームのみんなもずっと私のことを愛してくれることに変わりない、と思いながらプレーした」

 3日目、コと同組でプレーした笹生優花は「本当に幸せだった」と、そのラウンドを振り返った。

「(コは)距離のあるバンカーショットやラフからの止めるショットなど、どこからでも絶対に寄せられる技術を持っている選手。そういうふうに打てる選手だから世界一になっているのだし、驚きはしなかったけど、どうやって打っているとか、どういうマインドセットでショットに向かっているというのが、テレビで見るより近くで見られて、いろいろ勉強になった」

 世界ナンバーワンの基礎となった技術は健在。復活ののろしを上げたコが再び頂点に立つ日は来るか。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2021年5月11・18日合併号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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