ダスティン・ジョンソンがオリンピック辞退、理由はあくまで過密スケジュール

東京オリンピックで世界ナンバーワンのプレーが見られないのはとても残念だ 写真・Getty Images
東京オリンピックで世界ナンバーワンのプレーが見られないのはとても残念だ 写真・Getty Images 【拡大】
 世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンが東京オリンピックの出場を辞退した。理由はツアー日程の過密スケジュールだ。男子ゴルフ競技の2週間前にはメジャーの全英オープン、オリンピックの翌週はWGC-フェデックスセントジュード招待、さらに1週挟んでプレーオフ開幕と、確かにビッグイベントがめじろ押しで、オリンピックに出場すれば約1カ月の間に地球を一周した後、プレーオフに臨むことになる。

 ジョンソンは昨年、延期が決まる前にも出場しない意向を示してはいたが、その後、新型コロナウイルス感染拡大のためにツアーが休止、再開してからは、金メダル獲得に興味を示したこともあった。しかし、

「オリンピックについて、それほど深く考えていなかった。実際に出るか出ないか決めていなかったし、出場に署名したこともない」

 と、ついに翻意することはなかった。

 ジョンソンが辞退した理由に新型コロナウイルスの感染に対する不安はなかったが、前回のリオデジャネイロ大会では、ジカウイルス感染を不安視した当時の世界ランキング上位選手が、次々に出場を辞退した。ワクチン接種が始まり、感染者の減少が期待できるようになったとはいえ、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックの収束は見えない。ジョンソンの辞退を引き金に、出場辞退者が続出する可能性も少なくない。

 ジョンソンの辞退を受けて、オリンピックランキングからその名が消え、3月28日時点で米国男子の最上位は、世界ランキング2位のジャスティン・トーマスとなった。

 トーマスはWGC-デルテクノロジーズマッチプレーの開幕前、東京大会は海外からの観客の受け入れを断念すると発表された直後だったが、

「観客を制限しても東京大会は開催されてほしい。もし出場権を得ることができれば、ボクのゴルフキャリアの中で最もうれしいことの一つになる。オリンピックに出場できるチャンスは滅多(めった)にないことだから、チームUSAとして戦うつもりだ」

 と、明言した。

 また、世界ランキング3位のスペイン代表候補、ジョン・ラームも、

「オリンピックで戦うことは誇りだ。自分が戦える限りは必ず東京へ行く」

 と、出場への意欲を見せた。

 現在の米国代表は1番手にトーマス、2番手にコリン・モリカワ、そしてブライソン・デシャンボー、ザンダー・シャウフェレが続く。さらに、パトリック・リードら世界ランキング15位以内に10人。出場者が決まる全米オープン終了時まで、4つの出場枠を懸けて熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げていく。

 ついに聖火が走り始めた今、世界ランキングのトップランカーが出場してくれることを願うばかりだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2021年4月20日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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