タイガー・ウッズが交通事故で重傷、マスターズ復帰はかなわず

事故の2日前、ホストとしてジェネシス招待の表彰式に姿を見せていたウッズ。マスターズ復帰への希望を語っていた 写真・Getty Images
事故の2日前、ホストとしてジェネシス招待の表彰式に姿を見せていたウッズ。マスターズ復帰への希望を語っていた 写真・Getty Images 【拡大】
 2月23日、タイガー・ウッズが運転する車が横転事故を起こしたというニュースは、瞬く間に世界中に広まった。車が大破した映像は「タイガーは生きているのか!?」と不安になるほど衝撃的だったが、幸いにも緊急搬送されたが、命に別状はなかった。

 事故の2日前、ウッズの姿はジェネシス招待の会場、リビエラCCにあった。12月に5度目の腰の手術を受けた後、久しぶりの公の場。大会ホストとして表彰式で笑顔を見せた。顔は少しふっくらし、まだ腰をかばうかのように、いつもより背中を伸ばして歩いていた。

「ようやくパッティングの練習を始めた。あともう一回MRIを撮り、その結果でドクターと相談してから次へ進む。マスターズには戻ってきたい」

 と、経過について語っていたが、メディアには、7週間後に迫ったマスターズには間に合わないのではないか、との見方もあった。

 そして、その翌日から2日間、ロサンゼルス近郊にテレビ番組収録のため滞在し、2日目の火曜日早朝に事故は起きたのだ。

 タイガー・ウッズ財団から発表されたところによると、「脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)を複雑骨折した。脛骨には棒を挿入し、足と足首にはネジとピンを組み合わせて固定した。筋肉やその周辺の損傷も腫れを緩和する措置が取られた」という手術が行われた。

「詳細のどれもがいいニュースではないけれど、とにかくタイガーは無事に生きている。子どもたちが父親を亡くすことはなかった。今はまだ復帰を語る時期ではない」

 というローリー・マキロイの言葉は、世界中のゴルフファンの気持ちを代弁してはいるが、今後、ウッズがツアーに復帰することができるのかどうかは、最も関心があることだろう。

 その後、ウッズは搬送されたハーバーUCLAメディカルセンターから、ロサンゼルス市内のセレブ御用達といわれるシダーズ・シナイ医療センターへと転院し、万全な体制で治療を続けている。今後は少なくとも6週間ほど、この病院で経過を見て、その後自宅のあるフロリダ州へ戻ると見られている。

「2016年末に4度目の腰の手術を受けたときもタイガーはすぐには歩けなかった」と、ジャスティン・トーマスは振り返る。「その2年後にはマスターズ制覇を実現した。あのタイガーの不屈の精神は近くで見てきた者にしか分からない」と、復活までのウッズの努力を知るマキロイも語った。

 複雑骨折とあって、歩けるようになるまでに少なくとも半年はかかるといわれるが、ここからの回復はウッズの気力、体力次第となる。しかし、あれから4年の月日が流れており、ウッズは現在45歳になった。この年齢の差は大きい。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2021年3月23日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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