遠征を終え米LPGAツアーへの思いを強くした渋野日向子

遠征を終え、ピンポジションとグリーン周りに日本との違いを感じた、と厳しい表情も見せながら語った 写真・Getty Images
遠征を終え、ピンポジションとグリーン周りに日本との違いを感じた、と厳しい表情も見せながら語った 写真・Getty Images 【拡大】
 渋野日向子が約2カ月間の遠征を終えて帰国した。

「来年から米LPGAツアーを主戦場にするため、今年はその準備の年と位置づけていた。Qスクールがなくなったことで優勝することしかなくなった。米LPGAツアーで頑張りたいという今の気持ちにウソをつきたくない」

 と、出発前に語ったとおり、あくまで狙うのは優勝だったが、ASIスコットランド女子オープンを皮切りに、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだAIG女子オープンでも予選落ち。米国に舞台を移した4試合はすべて予選通過したものの、満足できる結果とは決していえない。しかし、

「約2カ月、米LPGAツアーで戦って、今まで以上に“もっとこのツアーで戦いたいな”と思わされた。2カ月でこれほどいろいろな思いをするのだから、1年戦ったらどれほどの思いをしたり、成長できるのだろうって考えたら、さらに興味が深くなった。1年戦ったら自分のゴルフがどう変わっていくのか、にも挑戦したい」

 と、さらに思いを強くしたようだ。

 プロ転向直後に、日本で公式戦のワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップで優勝し、注目を浴びることとなった。さらに、AIG全英女子オープンでの42年ぶりの日本人女子メジャー制覇で、日本中、ゴルフファン以外にも顔と名前を知られる存在に。

「日本では何かを背負っていかなきゃいけないのかなと思っていたし、この遠征でも特にAIG女子オープンはディフェンディングチャンピオンということもあってプレッシャーを感じていた。その後もメジャーチャンピオンとしてそれなりのスコア、それなりの結果を出していかなければいけないな、とプレッシャーに感じないようにしていたけど、コントロールは難しくて……。でも、6試合を戦ってメジャーチャンピオンという言葉はいらないな、と思った。今の私の技術でメジャーチャンピオンと名乗るのは恥ずかしいぐらいレベルが低い」

 特にここ2年はメジャーで初優勝者が続出し、渋野もその中の一人でしかない。プレッシャーから解放されたのであれば、それは大きな収穫となる。

「上位で戦えていないので、昨年の日本ツアーのような楽しさは感じられていない。それでもまだここで戦いたいって思わせてくれる遠征だったし、今後シーズンを通して米LPGAツアーで戦っていく中で、いつになるか分からないけど上位で戦って、昨年の日本ツアーで感じた楽しさを取り戻す。そのためにやっていかなければいけない」

 12月に再渡米、全米女子オープンに初挑戦する。

「自分自身で“やり切った”と思えるぐらい練習して臨みたい」

 渋野の新たな一歩に期待。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2020年11月10・17日合併号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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