ステーシー・ルイスが3年ぶりに優勝、娘との自粛生活で忍耐力を身につけた!?

娘と一緒に記念写真を撮ることはできなかったが、優勝が決まった瞬間から喜びを全身で表した 写真・Getty Images
娘と一緒に記念写真を撮ることはできなかったが、優勝が決まった瞬間から喜びを全身で表した 写真・Getty Images 【拡大】
 元ロレックス女子世界ランキング1位、ステーシー・ルイスがスコットランド女子オープンで3年ぶりに優勝を遂げた。地元・テキサス州ヒューストンで大学ゴルフ部コーチを務める男性と結婚、2018年10月には第一子の女子を出産し、3カ月後にツアーに復帰。そのとき「娘と一緒に優勝トロフィー持って写真を撮ること」を目標に掲げた。

 これがツアー通算13勝目となるルイスは、13年、14年にはロレックス女子世界ランキング1位、14年にはプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと平均ストロークランキング1位のベアトロフィーも獲得、と実績十分。この優勝で12月に地元で開催される全米女子オープンの出場権も獲得した。

 しかし、待望の出産後初勝利を挙げたのは、遠い異国のスコットランドだった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、家族の同伴は許されていない。

「優勝できて本当にうれしいけれど、残念なのは娘がここにいないこと。早く家に帰ってトロフィーと一緒に写真を撮りたい」

 ルイスは、ツアー転戦が中断となったことでできた時間を、自宅で家族と過ごしていた。

「家にいられたことで、娘の成長を近くで見られて、自分のゴルフもできた。とてもよかったし、実はとてもエンジョイしていた。子どもは思いどおりにはならない。泣きだして、なんとかしようとしたらさらに事態はひどくなる。娘はとにかく私に忍耐を教えてくれた。そして、このゴルフコースはとにかく我慢が必要だった。いいショットを打っても必ずしも結果につながらない。それがリンクスコース。だから今日は、忍耐力のテストだと思ってプレーしていた」

 ルイスが娘との生活で身につけたという忍耐力は、思わぬところでも発揮された。3日目、最終日と同組でプレーしたアザハラ・ムニョスとジェニファー・ソングは、スロープレーで知られる二人。最終ラウンドは5時間16分もかかり、ペナルティこそなかったものの、競技委員が計測を行う場面があった。

「途中から彼女らのプレーは見ずに、時間を持て余すと歌を歌うようにしていた。そして、フラストレーションをためないように、キャディにスロープレーの愚痴をいうことはやめた。途中でダブルボギーを打ってリードを失ったけれど、最後まで忍耐強く自分をコントロールできた。それは今日、自分が最も誇りに思うこと」

 ルイスは出産後の自身を「セカンドキャリア」と位置づけている。今後の活躍は、きっと若い選手の大きな道標(しるべ)になるに違いない。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2020年9月8日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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