米LPGAツアーがいよいよ再開、渋野日向子連覇のチャンスも

渋野日向子がディフェンディングチャンピオンとしてAIG全英女子オープンに参戦する。連覇なるか 写真・村上航
渋野日向子がディフェンディングチャンピオンとしてAIG全英女子オープンに参戦する。連覇なるか 写真・村上航 【拡大】
 米PGAツアーから約1カ月半遅れ、7月31日に米LPGAツアーがようやく再開する。初戦はオハイオ州でのLPGAドライブオン選手権。多くの大会が次々と中止になる中、ツアーが主催し、賞金も拠出するため賞金総額が100万ドルと通常よりも少ない。

 ツアー中は、毎週PCR検査が実施され、陽性だった場合は選手、キャディとも5000ドル、開催地へ出発する前に受けた検査で陽性となった場合は2500ドルが支給される。

「今はとにかく大会が開催されることがありがたい」(ダニエル・カン)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響は米PGAツアーより米LPGAツアーのほうが大きい。もとより地上波での放映も少ないため、ツアーが獲得する放映権料も少額で、地域密着型の試合が多く、プロアマ戦もない無観客での開催は、スポンサーにとってメリットが得られにくい。

 再開を前に、選手たちの意見を直接聞く約2時間のテレカンファレンスが2回に分けて行われ、感染防止のための安全対策、選手支援などもコミッショナーのマイケル・ワン氏から伝えられた。

 米LPGAツアーの開催が困難な理由は経済的なことだけではない。“グローバルツアー”を自負するだけあり、韓国、タイ、日本と、あらゆる国から選手が参戦しており、シーズン序盤と終盤のアジアシリーズ、欧州やオーストラリアなど米国外での開催も多く、渡航制限がネックとなる。

 そんな中、AIG全英女子オープンの開催が決まった。英国は海外からの入国者に2週間の自主隔離を課しており、男子の全英オープンは4月初旬に中止が発表されていたため、この大会の開催も難しいと思われていた。

 しかしワン氏は、開催されたら出場するかどうか、選手の意向を集め、他のスポーツリーグとともに英国政府との折衝を続けた。経済活動を再開させたい政府の思惑とも一致し、7月に入り一部の国からの入国者の自主隔離が解除され、「大きなスポーツイベントへ出場する選手、大会関係者、TVクルーやメディアも含め自主隔離を免除する」と決定した。全英オープンやテニスのウィンブルドン選手権が中止となった英国にとって、今後開催されるサッカーやF1とともに、AIG全英女子オープンも大きな経済活動として期待されている。

 ただし、安全のため数々の制限が設けられた。前週のスコティッシュ女子オープンとともに無観客でプロアマ戦もない。選手は全員が同じホテルに宿泊し、基本は一人部屋で食事はホテル内。移動もレンタカーで、運転できない選手には送迎がつく。その代わり、予選落ちしても、2500ドルが支払われる。

 さて、渋野日向子の連覇は成るのか。興味は尽きない。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2020年8月11日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。 2011年、LPGAグローバルメディア賞を受賞。世界ゴルフ殿堂の選考委員も務める。

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