長いスランプにあえぐジョーダン・スピース、とうとう世界ランキング50位から陥落

ウェイストマネージメントフェニックスオープンでも予選落ちし、世界ランキングは55位(2月3日現在)に。長いスランプからいつ抜け出せるのか 写真・Getty Images
ウェイストマネージメントフェニックスオープンでも予選落ちし、世界ランキングは55位(2月3日現在)に。長いスランプからいつ抜け出せるのか 写真・Getty Images 【拡大】
 ジョーダン・スピースが不振に陥ってから2年以上がたっている。2015年マスターズ、全米オープンに優勝し、全米プロで2位になったことで初めて世界ランキングで1位になると、ツアーを背負う人気選手になったスピースだが、17年の全英オープンを最後に勝利から見放され、18年はヒューストンオープンとマスターズの3位、19年は全米プロの3位が最高位だった。

 普通の選手であれば決して悪くない数字だ。しかし、若くして世界ランキング1位となったヒーローへの期待が高くなるのは当然のこと。ウェイストマネージメントフェニックスオープンの2日目、予選落ちのスピースを多くの記者が取り囲んだ。大会前の世界ランキングが51位と、13年にツアーメンバーとなって以来初の50位陥落に、いったいスピースに何が起こっているのか、と注目したのだ。

 スピースの強さは、どこからでも入れるパットの精度の高さが支えていた。しかし、17年には1位だった平均ストロークのランキングは19年には35位まで落ち、今季に至っては151位(2月3日現在)と見る影もない。

「本当に信じられないほどパッティングがひどい。グリーンを読むことも難しかった。いいストロークで思ったところに打ち出したのに、頭を上げるとラインから30センチもずれたところをボールが転がっている。こんな経験は初めてだ」

 しかし、スピースのスランプはパットの不調だけが原因ではない。フェアウェイキープ率も49・19パーセントと50パーセントを割り込んでいる。そのため、現在はパッティングよりもショットの復調が先決だという。

「フェニックスオープンの前にグリップを変えた。コーチと火曜日に調整して、ここ2年ほどでウィークグリップになっていたことが分かった。スイングも少しフラットにした。まだ感触がつかめないから落ち着くのに2~3カ月かかるだろう」

 実はスピースは、この先の予定が立っていない。AT&Tペブルビーチプロアマで世界ランキング50位以内に戻れなければ、WGC-メキシコ選手権に出場できない。そのまま世界ランキングが下降すれば、3月のWGC-デルマッチプレー選手権の出場も危ぶまれる。

「世界ランキングは気にしないことにしている。今は自分のゴルフスイングに集中することが一番大事で、それがすべてを解決してくれる。4日間、いいプレーを続けて勝つこと。今はそれしかない」

 スピースを一躍スターに押し上げたマスターズの開幕まであと2カ月。果たしてスピースの復調は間に合うのだろうか。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2020年2月25日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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