タイガー・ウッズの2020年が開幕、83勝目に向け44歳の調整法は?

まずは「気持ちをコントロールする」。ウッズの2020年がいよいよ始まった 写真・Getty Images
まずは「気持ちをコントロールする」。ウッズの2020年がいよいよ始まった 写真・Getty Images 【拡大】
 ファーマーズインシュランスオープンで、タイガー・ウッズが今年の初戦を迎え、9位タイと上々の仕上がりを見せた。

「少し試合から離れて戻ってきたとき、アドレナリンを抑えるのが一番難しい。どうしても早く戦いたいと思ってしまうから。気持ちをコントロールすること、これが今一番ボクに必要なことだ」という。

 昨年10月、ZOZOチャンピオンシップで米PGAツアー最多タイに並ぶ82勝目を挙げた後、12月にはバハマで自身が主催するヒーローワールドチャレンジが終わるとすぐさまオーストラリアに飛んでプレジデンツカップでプレーイングキャプテンを務めたウッズ。その後ようやく迎えたオフは、

「肉体的にも精神的にも想像以上の疲労で、いいプレーをしていたけど一度すべてリセットしたかったから、約3週間まったくクラブを触らなかった。ただ、誕生日の12月30日だけは息子のチャーリーとゴルフを楽しんだ。ボクが子どもだったころ、誕生日は必ず父と二人でコースに出ていて、すごく楽しかった。父は亡くなってしまったから、今度は息子とそんな時間を過ごしたいと思った」

 2月に11歳になるチャーリーくんが年明けにジュニアトーナメントに出場した際は、ウッズがキャディを務め、レンジでチャーリーくんのスイングを後ろから見る姿が話題となった。

 年明けは1月4日から始動。

「まずは家のバックヤードでパット、チップから始めて、すべてのクラブを確認した。チャーリーと一緒にね」

 とテストを繰り返し、ブリヂストンのニューボールと、ドライバーは最後まで迷っていたが、初日にはテーラーメイドSIMを手にしていた。

 気になるのは腰、ヒザの状態だ。

「これまでたくさんの手術を重ねてきた結果、ウォーミングアップを十分にしないとクラブは振れない。まずは硬くなった背中をレンジでほぐして、チップ、ドライバーで100ヤードを打つことが今のボクには絶対に必要なこと」

 さて、今最も注目されているのは83勝目をいつ挙げるかだ。ウッズは「まるで考えていない」というが、「出る試合はすべて優勝を目指す」という信条が変化したわけではない。

「勝つにはまず一打を重ねること。その結果が勝利につながる、とこの20年間で学んだ。82勝も、メジャー15勝も長い時間をかけて達成した。もう少しこれが続けられればいいなと思う」

 もちろん目標の一つには東京オリンピック出場もある。

「代表を決めるまで、まだ多くの試合が残されている。今のボクはボーダーラインだけど勝てば自然とついてくる。そのためには、まず一打から」

 今年のウッズは静かに闘志を燃やしている。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2020年2月18日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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