リンクスの洗礼を浴びた浅地洋佑と稲森佑貴 二人を翻弄した“左からの風”

得意のショートゲームで粘りを見せたが、リンクスの風の洗礼を受けた浅地洋佑
得意のショートゲームで粘りを見せたが、リンクスの風の洗礼を受けた浅地洋佑 【拡大】
68年ぶりに北アイルランドのロイヤルポートラッシュで開催された第148回全英オープン(7月18~21日、7344ヤード、パー71)。松山英樹や今平周吾、池田勇太ら8人の日本勢が出場したが、予選を通過したのはともに初出場の浅地洋佑と稲森佑貴の二人。上位進出を目指した決勝ラウンドだったが、最終ラウンドして初めて全英らしい雨交じりの強い風が吹き、リンクスの洗礼を浴びた。初めて経験する英国の風に、二人は同じ課題を持って帰国した。

50位タイから出た浅地は、最終ラウンド4バーディ・4ボギー・1ダブルボギー・1トリプルボギーの「76」と5つスコアを落として通算6オーバー、67位タイで4日間を終えた。「風に乗せる作戦でしたが、風に乗るとどこまでも曲がって行きました(笑)」。浅地の持ち球はフェード。3日目までは安定したショットでフェアウェイをとらえていたが、左から吹く“全英の風”にあおられてコントロール性を失った。7番(パー5)では右のフェアウェイバンカーにつかまるなどダブルボギー。11番(パー4)では、右の深いブッシュに打ち込んでロストボールになるなどトリプルボギー。ティショットのミスからスコアを崩した。

「風に乗せるだけでなく、風にぶつけたり、風の下を通したり、いろいろな球筋が必要。風と逆の球を打ったりしないと戦えない。上がり2ホールは(左からの風に)ドローを打ちました。18番は、チーピンを打ってようやく風に勝つ感じでした。メインの球筋はフェードですが、ドローボールもコントロールできるようになりたいです」。左から吹く風にぶつけるドローボールの精度を磨くことを誓った。

ただ、前週の土曜日から練習を始め、日本の環境と違うグリーン回りの練習を徹底的に行った。「いい感覚でできました。アプローチ、バンカーはなんとかなりそうです」と多くの“寄せワン”を演出したショートゲームは通用すると自信を深めた。
日本一曲がらない男・稲森佑貴。全英特有の風に翻弄された
日本一曲がらない男・稲森佑貴。全英特有の風に翻弄された 【拡大】
一方、43位タイから出た稲森は、2バーディ・8ボギー・1トリプルボギーの「80」と大きく崩して、通算9オーバー、72位タイ。ホールアウト後、開口一番「歯が立たなかったです。特にティショットが」と肩を落とす。日本ツアーでは、2015年から4年連続でフェアウェイキープ率1位と日本一曲がらない男である。フェアウェイが狭いロイヤルポートラッシュは、フェアウェイをとらえてパーオン率を高めることが攻略といわれた。稲森は第2ラウンドのパーオン率1位(94・44%)をマークするなど、持ち前の正確性で予選を突破。しかし、最終ラウンドはフェアウェイキープ率42・86パーセント、パーオン率は38・89パーセントと落ち込んだ。「フェアウェイを外すとブッシュやポットバンカーに入るのでパーセーブが難しくなります。日本とは全く違います」と何をやっても太刀打ちできなかった。

「ドローのイメージで打っていますが、真っすぐから少しフェード」というのが今週の稲森の持ち球。「左からの風に全部右に流されました。18番はフェアウェイ左のブッシュに入ってもいいと思ってつかまえにいきましたが、右のフェアウェイバンカーにつかまりました」。風で30ヤード以上流されるなど、想像できない曲がりを経験した。「風にぶつける球筋もそうですが、パワーも必要です。あと10~15ヤードは飛ばせるようにして、球質を変えないと。風が吹いていなかったら方向性重視でいいですが、風が吹くと風に負けない球、風の読みということが重要になってきます。アイアンやショートゲームはまずまずだったのでティショットですね」。全英オープンらしい風が吹いたときに太刀打ちできるティショットに磨きをかけることに気づかされた。

決勝ラウンドに進出した人にしかできない経験をした初出場の二人。めげることなく「また挑戦したい」と強い心を持つ。日本では環境が違うため同じような風は経験できないが、全英オープンを想定した練習もできるし、必要な技術も肌で感じられた。全英の舞台で戦うための課題を持ち帰れたのが、一番の収穫ではないだろうか。


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