無期限休養中のミシェル・ウィーがKPMG全米女子プロ選手権に出場

初日、右手首が痛みだしたが棄権することなく2日間プレーしたミシェル・ウィー。不屈の精神力で復帰を目指す 写真・Getty Images
初日、右手首が痛みだしたが棄権することなく2日間プレーしたミシェル・ウィー。不屈の精神力で復帰を目指す 写真・Getty Images 【拡大】
 KPMG全米女子プロ選手権でミシェル・ウィーが約2カ月ぶりに米LPGAツアーに出場した。昨年、右手首の剥離骨折が判明、終盤戦のほとんどを欠場して手術を受けた。今季に入りホンダLPGAタイランドで復帰したが、翌週のHSBC女子世界選手権で棄権、ANAインスピレーションとロッテ選手権で予選落ちをした後、無期限休養を宣言していた。

 大会の前週にショット練習を再開したばかりだったが、周囲の反対を押し切って出場したウィー。痛みが再発して初日84、2日目82で予選通過には遠く及ばなかった。

「あとどれくらい私のキャリアが残されているのか分からない。先週ボールを打って、このヘイゼルティン・ナショナルGCでいいプレーができると思った私は少し愚かだったのかもしれない。だけどここでプレーできて、とてもうれしかった。また戦うことができて本当に幸せ。ゴルフは本当に難しいし、ヘイゼルティンはタフなコース。どれだけ悪い一日でも、その瞬間を楽しみたい」

 アマチュア時代から“天才少女”として注目を集めたウィーは16歳直前にプロ転向、1000万ドル超えのスポンサー契約を結び、次々と男子の試合に挑戦した。目立つ行動が非難を浴びることもあったが、アジア勢が席巻するツアーで、“韓国系アメリカ人”のウィーの人気は群を抜いている。

 しかし、華やかなキャリアの一方でケガに泣かされてきた。2006年にカート道からボールを打って左手首を痛めた。09年には足首、14年には右ヒザ、今度は右手首と満身創痍だ。

 それでもウィーは諦めない。負担のないスイングに改造し、ツアー復帰を目指している。その大きな原動力となったのは、3月に婚約を発表したフィアンセの存在だ。相手はNBAのレジェンド、ジェリー・ウエスト氏の息子・ジョニーさん。スーパースターのステファン・カリーを擁するゴールデンステートウォリアーズの幹部を務めている。リハビリ中だったウィーは、6月のNBAファイナルズに同行し、チームのサポートをしたという。

「チームのメンバーたちから本当にたくさんのことを学んだ。ケガをしている選手が何人もいて、それでもプレーを続けていて。粘り強く勝利に向かい希望を持ち続ける彼らから刺激を受けて、どうしても出たかったし、最後までプレーしたかった。大変だったけど、私は楽天的だからきっとケガは治ると思っている。本当は来週にでもすぐ復帰したいけど、自分の体と相談することも必要。必ず戻ってくる」

 満身創痍の中、結婚を機に一線を退く道もあったはずだが、逆に復帰への意欲を強くしたウィー。不屈の精神力ではい上がる姿が楽しみだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年7月16日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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