全米オープンに初出場の堀川未来夢が、パワーの差に打ちのめされ思うこと

多くの日本人選手がそうであるように米PGAツアーで手痛い洗礼を受けた堀川。体づくりの課題が見つかった 写真・岩本芳弘
多くの日本人選手がそうであるように米PGAツアーで手痛い洗礼を受けた堀川。体づくりの課題が見つかった 写真・岩本芳弘 【拡大】
 今年の全米オープンには4人の日本人が出場したが、日本ツアーからのスポット参戦となった今平周吾、堀川未来夢、市原弘大の3人は予選通過に遠く及ばず。メジャー初出場だった堀川は「まったく歯が立たなかった」と、打ちひしがれた。

 米PGAツアーとの差を大きく感じたのは飛距離だ。実際、堀川の2日間の平均飛距離は277ヤードで、出場選手全体の平均298.6ヤードとは20ヤード以上の差があった。しかし、その数字以上の差を堀川は感じたという。

「コースはフェアウェイが狭くて簡単にラフに入ってしまう。深いラフにつかまるとボクはフェアウェイに出すしかできないから、ほぼペナルティ。でも外国人選手はラフからでもグリーンをとらえられる。そのパワーの差を大きく感じた。日本ではマネジメントをしっかりすれば上位にいけるけど、こちらは最低限の飛距離とパワーがあって初めてマネジメント。飛ぶ選手が調子がいいときに曲がらないことはあるけど、飛ばない選手が調子がいいから飛ぶことはない。300ヤード確実に飛ばせるよう、290ヤードのキャリーは必要」

 米PGAツアーを主戦場としている松山英樹の飛距離は平均304.2ヤード。アイアンショットの球の高さはツアー屈指で、松山のゴルフを支えている。学生時代から体をつくるために食事に気を使い、渡米後も日々のトレーニングで体をひと回り以上大きくした。

 ツアー上位の中にはベテランや体格に恵まれていなくても、体づくりを活躍につなげている選手は多い。

 例えば、昨年の全英オープンを制し、今年のマスターズでは最終日まで優勝を争ったフランチェスコ・モリナリは既に36歳、身長は172センチと小柄だが、

「3年かけて肉体改造に取り組んだ。ジムに毎日通って、20ヤード伸ばすことができた。オーガスタの8番でバンカーを越えることができるようになったのは大きい」

 と、4年前の281ヤードから、昨年は301ヤードへと平均飛距離を大きく伸ばしている。

「ミスヒットしてもしっかり飛ぶ体づくり、技術を磨くことが大事。練習ラウンドでモリナリと回って、そう感じた」

 と、モリナリと同世代でアジアンツアーでの経験も豊富な市原も証言している。

 フィル・ミケルソンは49歳の今が最も飛んでいるというが、その要因は 「飛距離アップのためになる場所を徹底的に鍛えた結果」だという。

「ヘッドスピードを上げるために、瞬発力がないといけない。これから2年かけてしっかりつくりたい」

 という堀川。予選通過はできなかったが、全米オープンで自らの課題が明確になったよう。この経験をどう生かすのか注目だ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年7月9日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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