【ゴルフノチカラ】 18歳でプロ転向して米ツアー転戦中!山口すず夏

「フィル・ミケルソンにロブショットを習いたい」

山口の武器は、実は小技だと父はいう。

「一番好きなクラブはパターかな。目標とする選手はタイガー・ウッズです(笑)。目標というか、誰もが憧れる選手。うまいし81勝もしている。ダスティン・ジョンソンも飛ぶから好き。こっちの選手は日本に比べて、面白いスイングが多い。でもインパクトはしっかりとアドレスのところに戻っている。理にかなっている」と、18歳はスイング研究に余念がない。

「ほんとはフィル・ミケルソンにロブショットを習いたいんです」

ロブショットが山口の武器の一つ。まだ父が一緒にゴルフをやっていたころに覚えたものだった。

「父はトラブルショットが多くて(笑)。ロブショットはすごく勇気がいるショット。試合で失敗することもあるけれど、そのときのために練習しています」

実際にこのロブショットがなければ、もしかすると山口はこの場にいなかったかもしれない。米女子ツアーの予選会、ファーストステージの最終日。会場はANAインスピレーションと同じカリフォルニア州のミッションヒルズCC。

「終盤の15番(パー4)でセカンドを左に曲げてしまって、OBまで1ヤードだった。バンカー越えでエッジからピンまで3ヤード。ピンを越えたら下りで出てしまう。これはロブショットしかないと思って、思い切って打ったらダイレクトにカップに入ってバーディだった(笑)」
今季米女子ツアーの起亜クラシックでツアー3勝目を飾った畑岡奈紗を水かけで祝福した山口
今季米女子ツアーの起亜クラシックでツアー3勝目を飾った畑岡奈紗を水かけで祝福した山口 【拡大】
難しいグリーン周りで苦労する日本人選手が多い中、この小技は米ツアーでは大きな助けになるのは間違いない。

本戦出場を得られなかった起亜クラシックは、目標でもある畑岡奈紗がツアー3勝目を飾っていた。畑岡は決勝ラウンドを64、67と伸ばし通算18アンダー、最終日は応援に駆けつけて、バックナインの畑岡を追った。そして優勝を決めた畑岡に18番グリーンで、水かけして勝利を祝ったのも山口だった。

「自分も回ったコースで、すごいプレーを見た。私もこういう位置で戦いたい。今度は私が水をかけられたい」

盟友の勝利をまぶしそうに見つめながら、新たな戦意を誓っていたのだろう。5月末のリシャッフルに向けてもう一日も無駄にできない、山口父子の戦いはまだまだ続く。


取材/文・武川玲子
写真・武川玲子、Getty Images
デザイン・Tボーン

▼やまぐち・すずか/2000年8月2日生まれ、神奈川県出身。父親と兄の影響で7歳からゴルフを始める。中学時代に中嶋常幸が指導する「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」で腕を磨いた。14歳のときに全米女子オープン予選会を突破し、日本人史上最年少で本戦出場。18年オーストラリア女子アマで初優勝。同年11月の米女子ツアー最終予選会を36位とし、19年の米ツアーの出場権を獲得した。同年1月に18歳でプロ転向を表明し、2月のISPSハンダ・ヴィックオープンで米ツアーデビュー。環境ステーション所属

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