【ゴルフノチカラ】 18歳でプロ転向して米ツアー転戦中!山口すず夏

宿は民泊、空港ですぐに買い出し、キッチンでは父が料理をする

山口の五輪への道のりに、この父がすべて同行しているのだが、実は2試合に出られなかった場合のプランも綿密に練られていた。

「この2週間は、次のマンデーとなるヒューゲル・エア・プレミアLAオープン、翌週のサンフランシスコでの会場を下見に行きます。その間に全米女子オープンの予選会はロサンゼルス郊外なので、そのコースも練習ラウンドします」

二人は南カリフォルニアのサンディエゴからまずはロサンゼルスへ移動、その後は一路、サンフランシスコへと北上するカリフォルニア州を縦断する旅に出た。ちなみにこのカリフォルニア州だけで日本より広い面積、そのレンタカーのハンドルを握るのは父の仕事だった。父は山口を支えるすべての仕事を引き受けていた。コーチでありマネージャーであり、運転も旅の手配も、そして日々の食事の支度までこなした。

プロ1年生の山口が米ツアーを転戦するのは、金銭的に決して余裕があるわけではない。宿泊するのは、できるだけキッチンがついているところを選び、父が料理した。どんな場所でも空港に到着したら、まずは食料の買い出しへ走る。
山口は父・裕之さんと二人三脚でツアーを戦っている。宿や航空券の手配、運転、料理もして娘を支える
山口は父・裕之さんと二人三脚でツアーを戦っている。宿や航空券の手配、運転、料理もして娘を支える 【拡大】
「どんなものを作っているの?」と尋ねると、携帯電話を取りだし、写真に収められた料理の数々を見せてくれた。

「これはラーメン。タマネギがたくさん乗っていておいしいんです。これがジャガイモとピーマンの炒め物。揚げないトンカツ。ロメインレタスとエビとマッシュルームとマヨネーズ炒め。時間がないときは、レトルトカレーも食べるけど、朝ご飯にはパスタ、炭水化物とタンパク質をいっぱい食べてパワーをつけます」と、うれしそうに山口が説明を加えた。

宿も民泊が多い。ただし試合の結果によっては次々にスケジュールを変更しなければならないが、これも父がこなしていた。

二人三脚で過ごす日々だが、接してみるとなんともユニークな親子だ。父がだじゃれをいうと、娘はすかさず突っ込みを入れる。会話にはいつも笑いがあり、父の言葉には端々に娘への愛情のこもったメッセージが込められていた。

山口がゴルフを始めたのも、この父の影響だった。小2の春休み、父と野球推薦で進学が決まっていた8歳年上の兄が練習場へ行くのについていったのがきっかけ。兄は野球に夢中で、幼いころから父がいくら道具をそろえても見向きもしなかった。

「二人が練習場に行くのに私もついていって、勝手に始めて勝手にはまってしまったんです」

その父は、ある時期から娘とゴルフをするのをやめてしまった。理由は「娘とやってもつまらないから」と大笑いする。

「私が小学生の低学年のころは、家族みんなでゴルフに行ったりしたけど。でも小学5~6年生になってからは、両親が一緒に回る回数が減ってきて。もう私に飛距離で負けるし……」

そうして父は娘のバッグを担ぎ、サポート役に回ることになった。それでも山口のスイングを見るのは今も父の役目だ。

「基本はお父さんにスイングを見てもらって。あとはコーチの森守洋さんに動画を送って見てもらうこともあります。そういうことはしているけど、でも基本はお父さんなんです」

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