米ツアーで流行するアームロックが日本でも新潮流になる!?

石川遼が使う中尺パターが話題になった
石川遼が使う中尺パターが話題になった 【拡大】
国内男子ツアーの中日クラウンズの練習日、パター担当者が中尺パターをワキに抱えて慌ただしく動き回っていた。国内開幕を迎えて2戦目だが、新しいパターをテストしたいという選手のリクエストが多かったという。そのほとんどは米ツアーで流行するパターの握り方、アームロックを試したいというのだ。

今季、米ツアーのフェデックスカップランキング1位を走るマット・クーチャーやブライソン・デシャンボー、アダム・スコット、キーガン・ブラットリーらが実践するアームロック。38インチ以上の中尺パターを、35インチ程度のパターを握るようにするとグリップが余るが、その部分を左腕につけて固定するスタイル。左腕とパターが一体化され、ハンドファーストの構えになる。アンカーリング規制により、長尺パターでグリップエンドや手元を胸につけることは禁止されたが、ヒジから下にグリップをつけるのはOKということから、採用する選手が増えてきた。

2大パターブランドの担当者に聞くと、「国内開幕からレギュラー、下部ツアーを含めてテストしたいという声は多くありました。10人以上には渡しています」(オデッセイ担当・中島申隆氏)。「数はそこまで多くありませんが、藤田(寛之)プロ、宮本(勝昌)プロらパットの名手が興味を持ちました」(スコッティキャメロン担当者・澤岩男氏)と、相談を持ちかける選手も多く、国内ツアーでも流行の兆しを見せる。
パッティングの不安を解消するために39インチの中尺パターを使用する宮本勝昌
パッティングの不安を解消するために39インチの中尺パターを使用する宮本勝昌 【拡大】
今季からアームロックに変えて、さっそく結果が出ているのは、宮本勝昌。中日クラウンズの第3ラウンドを終えて首位と1打差の2位と優勝争いに絡んでいる。賞金シード落ちの憂き目にあった昨季終盤、パッティングに不安があったことから、今オフからテストを開始。前戦から39インチの中尺パターで実践している。「練習ではグリップが左腕に着くのですが、実際に打つときに1センチぐらい間が空いてしまいます。“アームロック風”ですが、左腕とパターの一体感はあります。入るのが一番のメリット」とストロークに安定感が出ている。

腰痛が心配される石川遼も国内開幕戦前のツアー外競技の千葉オープンから38インチのパターでアームロックにしている。「昔から練習でやったことはあり、いいなと思っていました。試合では初めてです。普通のパターと同じように打てる軽めのモノにしています」。一般的には380~400グラムの重めのヘッドでアームロックを行うが、石川は340グラム程度のヘッドにしている。
グリップを左腕につける握り方がアームロック。宮本は1センチほど間が空いている
グリップを左腕につける握り方がアームロック。宮本は1センチほど間が空いている 【拡大】

実戦投入に至っていないが藤田寛之も持ち歩いている。「(中日クラウンズから)試合で使おうと思っていたのですが、(アームロックで)練習しているうちに普通のパターのストロークにつながるヒントを得られたので」と普通のパターで試合に臨んでいるが、いいストロークをするための練習にもなるという。そのほか、長尺パターを使う宮瀬博文は「普通のパターはショートパットで変な動きをしてしまいます。それを長尺パターで補っていますが、中尺のアームロックなら短いパターのように感覚を出せるのがいい」と、実戦投入に向けてパターを調整中だ。ちなみにストロークのコツとしては、左腕とパターの一体感が出るので、左腕リードで動かすようだ。また、ハンドファーストの度合いが強くなることから、ロフト角は7~10度程度になる。

「米ツアーで流行っていることから、実際に振ってみていい感触の人もいれば、ピンとこない人もいます。長さを調節したり、角度やグリップも含めて、試行錯誤しているのが現状です」(澤氏)。ツアーが始まったばかりのため、調整段階の選手が多いが、ツアーの新潮流になる可能性は秘めている。

ちなみに、オデッセイでは5月下旬から<アームロック>というモデル名で2種類のヘッドを市販する予定。ともに39インチでアームロックに特化したパターだ。パターに悩むアマチュアも流行りに乗ることも可能になりそうだ。

ツアー最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ