ANAインスピレーションにピークを合わせた畑岡奈紗が一週前に優勝!

ANAインスピレーションの前週、起亜クラシックで今季初優勝を遂げた畑岡奈紗 写真・Getty Images
ANAインスピレーションの前週、起亜クラシックで今季初優勝を遂げた畑岡奈紗 写真・Getty Images 【拡大】
 米ツアー3年目、畑岡奈紗が起亜クラシックで早くも今季初優勝を遂げた。

「私はスロースターター。アマチュアのころから3~4月はなかなかうまく調整できず夏にかけて調子がよくなる」

 と、大会前はいまひとつの状態を口にしていたが、開幕すると徐々に調子を上げた。

「初日の前夜、いいときのスイングの動画を見ていました。アドレスがしっくりきていなかったから、いろいろチェックしたんです。気づいたのはアドレスのときの腕の位置。そのポイントだけに気をつけたら、見違えるようにショットがよくなりました」

 畑岡には現在、スイングコーチがいない。自分で考えるから即対応できるのは、コーチに頼らないことの大きな利点だ。なかなか調子が出なかったパッティングも、きっかけをつかむと、3日目に見る見る決まり始めた。

「グリップの微妙な力加減、どこの指に力を入れるか考えると、しっくりきてくれた」

 そして、今季からキャディを務めているグレッグ・ジョンストンが、コースマネジメントの面でベテランとしての経験を生かし、サポートした。

 起亜アクラシックでも、ところどころで昨年と違うクラブを選択している。最終日はティショットでドライバーを使ったのは5回だけで、3番ウッド、3番ユーティリティを多用した。また、8番パー5で“2オンを狙いたい”と主張する畑岡にジョンストンはレイアップを提案。「このコースに10年来ているが、あの難しいピン位置は初めて」というジョンストンの読みどおり、安全策を取ったことでパーで切り抜けている。

 さらに、18番も3番ユーティリティのティショットが、フェアウェイで右に大きく跳ねて池の手前のラフで止まった。

「3番ウッドなら池に入っていた」(畑岡)

 と、ここでもジョンストンのアドバイスが生きた。

 開幕戦の後には、フロリダの畑岡の拠点にジョンストンも数日滞在、英語でコミュニケーションを取りながら二人で調整をした。

「ナサは特にゴルフ用語はよく理解している。お互いを知ることはすごく大事で、ボクたち二人の相性は最初からとてもよかった。ナサの魅力はショット。これからどんどん勝てる」(ジョンストン)

 と、新しい相棒との信頼関係も盤石だ。

 畑岡がコースに入るのはスタートの3時間前。トレーナーとともにウォーミングアップをして、ショット、パットを調整する。そのため、ティタイムが午前の日は、夜明けとともに到着することになるのだが、メジャー初戦、ANAインスピレーションにピークを合わせるため、トレーニングメニューを追加したという。その効果が早くも優勝となって表れた。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年4月23日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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