開幕戦から大きく風景が変わった米LPGAツアー、新たなポイントレースも開始と上昇気流

今季、新規開催となった開幕戦では、優勝したチ・ウンヒ(右)も俳優と記念撮影。試合中ながらリラックスした雰囲気はこれまでのLPGAツアーには見られなかった光景だ 写真・Getty Images
今季、新規開催となった開幕戦では、優勝したチ・ウンヒ(右)も俳優と記念撮影。試合中ながらリラックスした雰囲気はこれまでのLPGAツアーには見られなかった光景だ 写真・Getty Images 【拡大】
 今年の米LPGAツアーは1月17日に開幕した。11月の最終戦・CME選手権まで33大会が開催される。

 開幕戦は、今年新設された4つの大会のうちの一つ、ダイヤモンドリゾーツトーナメント・オブ・チャンピオンズ。フロリダ州オーランドで開催されたこの試合は、過去2年間のツアー優勝者のみが出場でき、畑岡奈紗が参戦した。ちなみに、元大リーガーや元NFLの選手などのアスリートを中心に、セレブによるプロアマ戦が華々しく同時開催されたのも、米LPGAツアーとしては珍しい。

 開幕戦で、これまでとはがらりと変わった風景がもう一つある。今年改定された新ルールの施行により、ショットの前にキャディが選手の後方に立ち、アドレスの方向をチェックする姿が見られなくなったのだ。男子プロには少なかったが、女子プロの間ではおなじみのルーティンだった。

「オフは、ずっとラインに合わせる練習に力を注いできた」(リディア・コ)

 そして、男女ツアー間の賞金格差が大きい米ツアーだが、女子選手にとってうれしいニュースが二つあった。

 まずはCMEポイントランキング1位の賞金額が、従来の1.5倍、150万ドルに増額された。

 さらにもう一つ、「エーオンリスクリワードチャレンジ」というポイントレースが新設された。これは、大会ごとに指定された1ホールのスコアの平均を、シーズンを通して競うもので、最終戦を終えてトップになった選手には賞金100万ドルが贈られる。

 選択されるのは「リスクを承知で攻め、成功すればより大きなリワード(報酬)が得られる」ホールとなっており、シーズン最終盤の5試合のうち4試合がパー5。タイトルを狙い、上位選手が戦略性の高いホールを攻める姿は、ツアーを盛り上げるだろう。

 メジャーにも動きがあった。2007年から全英女子オープンの冠スポンサーだったリコーが撤退したが、その後を損保会社のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が引き受けることになった。

 また、エビアン選手権の開催時期が、9月から元の7月に戻された。スイスとフランスの国境にあるエビアン地方は、9月は天候がよくないため、メジャーにもかかわらずサスペンデッドや短縮に見舞われることが多かった。選手にとって全英女子オープンとのメジャー2連戦は負担が大きいが、日本ツアーの選手にとっては、自国のメジャーである日本女子プロゴルフ選手権との同時期開催が避けられることになり、出場しやすくなる。

 日本からはメジャー制覇の期待がかかる畑岡をはじめ、横峯さくら、上原彩子、野村敏京、そしてルーキーの山口すず夏の5人の参戦となる。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年2月12日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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