ラウンド中の選手へのインタビューを試験的に導入した米PGAツアー

チャンピオンズツアーではラウンド中のインタビューをすでに導入。写真は2016年の三菱電機選手権、最終日の8番ティでダフィ・ウォルドルフにマイクを向けるリポーター 写真・Getty Images
チャンピオンズツアーではラウンド中のインタビューをすでに導入。写真は2016年の三菱電機選手権、最終日の8番ティでダフィ・ウォルドルフにマイクを向けるリポーター 写真・Getty Images 【拡大】
 2019年を迎え、米PGAツアーではラウンド中の選手へのインタビューが開始された。

 選手のインタビューといえばラウンド終了後がお決まりだ。その日のプレーを振り返ったり、翌日への意気込みを伝える。戦いを終えた選手たちの言葉や、その裏側にある心理が浮き彫りになることで、試合は興味深いものになる。

 数年前から、米PGAツアーではスタート前の選手にもインタビューがされるようになった。以前は行われていなかったが選手会との話し合いで実現し、今ではすっかり見慣れたシーンとなった。これから戦いに挑む選手たちの表情は、やっぱりファンにとってエキサイティングなものだ。

 今回はさらに、ティショットを打つ前や、フェアウェイを歩いているときに選手へのインタビューが敢行される。試験段階なのであくまでも選手が了承した場合に限られるが、初日から最終日まで「さすがに優勝争いの佳境の中で行われることはないだろうが、選手にしか分からない状況など少しでもたくさんの情報を伝えたい」(米PGAツアー広報)と、実施される予定だ。

 母国・オーストラリアのツアーで既に経験のあるマーク・リーシュマンは、

「選手はいいプレーばかりをしているわけではないから、タイミングと話す内容がとても重要になる。できれば同じようにツアーを戦った経験を持つインタビュアーを起用してほしい」

 と、意見を述べた。ブルックス・ケプカは、

「チャンピオンズツアーではずっとやっているし、ファンが楽しめるならいい」

 と、肯定的だ。一方、消極的なのはジャスティン・トーマス。

「ボクはプレー中にずっとセルフトークをしている。キャディともよく話し合っているし、それを中断されたくはない」

 ローリー・マキロイも、

「欧州ツアーでも何度か依頼されたが、毎回断っている」

 スポーツビジネス大国の米国とあって、多くのプロスポーツはそれぞれ、メディアインタビューに関するルールがある。例えばNBAは試合終了後、勝敗にかかわらず、一定時間のロッカールームでのインタビューを受けることが義務づけられ、違反したら罰金が課せられる。臨場感あふれる報道はNBA人気を支えている。

 現在、米PGAツアーには明確なルールはなく、試合終了後であっても本人の意思が尊重される。注目選手となれば、毎試合必ず大会前にインタビューが要請され、ラウンド後は成績にかかわらず必ず記者に囲まれるが、大会を盛り上げるという使命を理解し、無言でコースを後にすることはほとんどない。

 この試みが軌道に乗れば、テレビ中継が盛り上がるのは必至。あとは選手のプレーへの影響次第だろう。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年2月5日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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