初めて世界ランキング1位に立ったジャスティン・ローズが“ほろ苦い”というワケ

ターキッシュエアラインズオープンで優勝して世界ランキング1位に返り咲いたジャスティン・ローズ。 写真・Getty Images
ターキッシュエアラインズオープンで優勝して世界ランキング1位に返り咲いたジャスティン・ローズ。 写真・Getty Images 【拡大】
 ジャスティン・ローズが悲願の世界ランキングナンバーワンの座に就いた。9月、米PGAツアーのプレーオフ、BMW選手権で2位に入り、1998年に18歳でプロ転向以来20年かけて上り詰めた王者の座。

「少年時代からの夢がかなった。何かを目指している子供たちに、どんなに苦しんでも諦めないで。そう伝えたい」

 と、しみじみと語った。

 このときローズが世界ランキング1位だったのは2週間だけ。ダスティン・ジョンソンに奪い返された後、今季メジャー2勝のブルックス・ケプカがトップに。が、2週間後には再びローズが奪還と、熾烈(しれつ)な争いが続く。

 ローズは初めての世界ランキングナンバーワンにもかかわらず、「ちょっとほろ苦い思いだ」と、今年を振り返っている。BMW選手権ではプレーオフで敗れて2位なのにランキングは1位という「不思議な現象」(ローズ)が原因だ。

 そしてツアー選手権では、タイガー・ウッズが歴史的な復活勝利を挙げる中、4位タイに食い込んだローズはフェデックスカップ年間王者に輝いた。

「試合に勝っていないのに世界一になり、年間王者に就いた。もちろん自分のやってきたことを誇りに思うけれど、一方で最終日のプレーやプレーオフの戦い方は僕にとって大きな課題だ」

 と、自身のプレーを冷静に分析した。

 そして、欧州ツアーのターキッシュエアラインズオープンで優勝し世界一を奪還。「この勝利は心からうれしい。自分のゴルフ人生の中では3つの大きな出来事がある。一つ目は2013年に全米オープンでメジャー初優勝を遂げたこと。二つ目は16年、リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得したこと。そして今回、世界一になったことだ」

 ローズが注目されたのは98年の全英オープン。当時17歳のアマチュアで4位タイに入ると、その年にプロ転向を決意。しかしながら21大会連続で予選落ちするなど順調にいかず、「早すぎるプロ転向」と批判の声もあった。欧州ツアーのメンバーとなり、02年に生まれ育った南アフリカでプロ初勝利、こうして一歩ずつ上がってきた階段だからこそ、子供たちへの「夢を諦めないで」というメッセージにつながるのだろう。

 さてそんなローズだが、長年愛用してきたテーラーメイドとの契約を打ち切り、来年から本間ゴルフと契約するといううわさが流れている。本間ゴルフは北米戦略としてテーラーメイドの元CEOをトップに据えたことから、看板選手としてローズに白羽の矢が立ったのだろう。当のローズがターキッシュエアラインズオープン優勝後、「火のないところに煙は立たないよ」と否定しなかったことから、信憑(しんぴょう)性は高いと見られるが、真相はいかに。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年12月4日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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