3回目の開催となる女子の国別対抗戦、プレッシャーをはねのけ韓国が初優勝

女王、インビー・パークの辞退、メジャー大会と同週開催など紆余曲折を経て自国開催のプレッシャーをはねのけた韓国チーム 写真・Getty Images
女王、インビー・パークの辞退、メジャー大会と同週開催など紆余曲折を経て自国開催のプレッシャーをはねのけた韓国チーム 写真・Getty Images 【拡大】
 女子ゴルフの国別対抗戦、ULインターナショナル・クラウンが韓国で開催され、韓国チームが初優勝を果たした。

「国を背負うことは本当に大変なことだった。韓国で女子ゴルフへの期待は想像以上のもの。今年に入ってからは絶対に勝たないといけないと思うと、自分の試合よりもこの大会が心配で仕方なかった。今、やっと勝利が現実になったけれど、まだ信じられない」(キャプテンのユ・ソヨン)。

 2年に一度開催されるこの大会は、今年で3回目となり、8つの国と地域が国旗のついたユニフォームに身を包んで戦う。出場チームは6月4日時点で、各国ともロレックスランキング上位4人の順位から換算し決められる。韓国は2位の米国を大きく引き離し、1位で出場を決めた。

 前回大会では最終日のシングルス戦で地元の声援で波に乗った米国に、まさかの逆転負けを喫した。

 しかし、出場選手の決定は波乱の連続だった。まずは7月、ロレックスランキング1位に返り咲いた、インビー・パークが出場を辞退した。2016年リオデジャネイロオリンピック金メダリストは、当然チームを牽引(けんいん)すると思われていた。

「韓国にはたくさんの素晴らしい選手がいるので、国を代表して戦うチャンスを他の選手に味わってもらいたい」(パーク)

 その結果、出場権が回った選手たちも、代表入りを手放しで喜ぶことができなかった。開催時期がKLPGAツアーのメジャー大会、ハイトジンロ選手権と重なってしまったのだ。チェ・ヘジン、コ・ジンヨンはハイトジンロ選手権に出場のため辞退、チョン・インジはハイトジンロ選手権への出場を予定していたが、韓国チーム入りを選んだ。

「ハイトジンロが私の決断を支援してくれて本当に感謝している。だからこそ絶対に勝たなければと、一層プレッシャーがかかった」(チョン)

 韓国は3日目のプレーを終え首位に立っていた。悪天候に見舞われたことから長い一日となり、各チームは疲れを取るため早々にコースを立ち去ったが、ユはチームメイトを練習場に集めた。それぞれのスイングを確認し、夕食も共にした。

「若い(パク・)スンヒョンが緊張しているのがよく分かった。なんとかそれを取り除きたかった。それに2年前のあの屈辱を母国で味わうわけにはいかなかった」(ユ)

 と、結束力で勝利を呼び込んだ。

 日本は3位で出場資格を得ながらも、上原彩子、畑岡奈紗、成田美寿々、比嘉真美子の4人で臨み、残念ながら予選敗退に終わった。2年後には東京オリンピックが控えている。母国開催の大きなプレッシャーをパワーに変えた韓国チームの優勝を見て、2年後に希望をつないだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年11月6日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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