来季だったらウッズの復活優勝はなかった!? プレーオフのシステムが変更へ

ツアー選手権の優勝者とポイントランキングの年間王者。二人が並ぶ表彰式は今年が最後だ 写真・Getty Images
ツアー選手権の優勝者とポイントランキングの年間王者。二人が並ぶ表彰式は今年が最後だ 写真・Getty Images 【拡大】
 米PGAツアーの2017-18シーズンは、タイガー・ウッズの歴史的な復活優勝で幕を閉じた。

 そして、フェデックスカップポイントランキングで1位になり、ボーナス1000万ドルを手にしたのは、ジャスティン・ローズだ。今季は2勝を含むトップ10が11回と安定した成績で、プレーオフの4戦は初戦こそ予選落ちしたが、2位、2位、4位タイで猛追した。最終戦では5位以下だとウッズに王者をさらわれる可能性があったが、4位タイで競り勝った。

 最終戦のツアー選手権を制したウッズと、ポイントランキング総合優勝のローズ。表彰式で二人のチャンピオンが並ぶのは今年が最後になる。

 来季、プレーオフのシステムが大きく変わる。目的は、ポイントランキング争いが分かりづらいというファンからの声を回避すること。プレーオフはこれまでの4試合から3試合になり、最終戦を前にポイントが再設定されるのは同じだが、この時点でポイントランキング1位は10アンダー、2位が8アンダー、3位は7アンダーといった具合に、スコアにハンディをつけて最終戦をスタートする。これにより、ファンだけでなくプレーしている選手たちも、現在のポイントランキングに気を取られることなく試合に集中できる。優勝した選手が大会のチャンピオンでもありポイントランキングの年間王者。来季からはトロフィーを掲げるのは一人になる。

「ツアーにとって大変いいことだ。一年を通じてツアーを追いかけているファンだけでなく、最終戦だけを見た人もすぐに戦いが分かる。さらにエキサイティングなツアーになる」

 と、コミッショナーのジェイ・モナハン氏はいう。そして、選手たちにもおおむね好評のようだ。

「完璧なシステムなんてない。プレーオフは何度もマイナーチェンジを繰り返し、そのたびによりいいものに育ってきた。新しいシステムにもすぐ慣れる」(選手会理事のデービス・ラブIII)。

 年間王者へのボーナスは1500万ドルに増額。さらに、レギュラーシーズン最終戦のウィンダム選手権が終了した時点でのポイントランキングトップ10に“ウィンダム・リワード”というボーナスを授与する。

 ちなみに、この改革がもし今年から行われていたらウッズの優勝はなかった。ツアー選手権開幕前のウッズのポイントランキングは20位だったから2アンダーからのスタートとなる。その結果、優勝はローズとなりウッズは1打差で2位タイ、歴史に残る復活劇は起こらなかったことになる。

 システム変更直前だからこそ実現したウッズの復活優勝。新システムでは、どんなドラマが生まれるのか楽しみだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年10月16日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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