9ホールずつやランチ会やレッスン会など、プロアマ戦の新しいスタイルを模索中

選手とゲストが共に楽しめるプロアマ戦へ。米PGAツアーも新しいスタイルを模索中だ 写真・Getty Images
選手とゲストが共に楽しめるプロアマ戦へ。米PGAツアーも新しいスタイルを模索中だ 写真・Getty Images 【拡大】
 日本と同じように、開幕前日に約50人の選手がスポンサーの招待客や、参加費を払ったアマチュアと18ホールをプレーする米PGAツアーのプロアマ戦。しかし、最近は少しずつ新しいスタイルに挑戦している。

 今年から試験的に導入されているのが“9&9”というフォーマット。これはプロがプレーするホールを9ホールか18ホールか選べるシステム。9ホールを選択したプロの組になったアマチュアは、前半と後半で二人の違うプロとプレーができる。プロは9ホールプレーしてコースコンディションを確認しつつ、残った時間をショットの調整などに充てられる。

 何よりも9ホールにすると、より多くの選手がプロアマ戦に出場する機会を得られるので公平さが増す。毎週プロアマ戦へ出場するランキング上位の選手たちだけでなく、下位の選手も大会前日のコースをプレーできるし、上位の選手も自分の練習に使う時間が増えることになる。

 初めて導入したのは2月のウェイストマネージメントフェニックスオープンで、このとき18ホールを選択したのは松山英樹、チャーリー・ホフマン、ザンダー・シャウフェレの3人だけだった。今年、数試合で試し、その結果で来季のフォーマットを決めるというが、今のところプロにもアマにも好評だ。

 指名された選手はプロアマ戦に出場しなければいけないが、実はプレー以外の方法もある。事前に大会とツアーの同意があれば、大会期間中か、前後の一定期間内で他のイベントに変更することができる。例えば朝食やランチなどの会食だ。テーブルを囲みプロから直接話を聞くことができるのは、時にプレーより興味深い。選手のほうも積極的にこの制度を利用する人もいて、ビジネス好きのフィル・ミケルソンは常連だ。

 またプレーオフ最終戦のツアー選手権にプロアマ戦はなく、ゲストとの会食かレッスン会が選択できる。松山は毎年パットのレッスン会を開催、評判も上々だ。

 その松山は上位ゆえに当然毎週プロアマ戦に出場するが、多くは現地の人とのプレーとなる。テレビ中継のインタビューでは多くを語らないイメージの松山だが、このときは通訳を帯同させて積極的に会話をする。そのためプロアマ戦を通じて、すっかりファンになった人も多い。

 ウェルズファーゴ選手権のプロアマ戦で知り合った夫婦は、その後毎年、松山の応援に駆けつける。昨年の全米プロゴルフ選手権は、同大会と同じクウェイルホロークラブ。初メジャータイトルに手が届きそうだったあの戦いも、家族で応援したのだ。

 選手もゲストも何かを得るプロアマ戦へ。今後も変化を遂げるだろう。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年7月3日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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