パット技術に悩みすぎたジョーダン・スピース、考えるのをやめて復調の兆し

前年度優勝者として会見に臨んだスピースは、「パットについて考えすぎていた」と語った 写真・Getty Images
前年度優勝者として会見に臨んだスピースは、「パットについて考えすぎていた」と語った 写真・Getty Images 【拡大】
 メジャー3勝を含む米PGAツアー11勝。ツアーデビュー以来ジョーダン・スピースの強さを支えてきたパッティングに、変化が見られている。

 2011年より米PGAツアーでは、パッティングの巧拙をより明確に示す指標として、パッティングのスコアへの貢献度を示す「ストロークゲインドパッティング」がスタッツに導入されているが、15年9位、16年2位と、スピースの実力を顕著に表していたそのランキングが、17年は42位にまで落ち込んだ。スピース自身もしっくりこないと感じ始めていたのか、シーズン中にもパターを替えるなど、マイナーチェンジを試みる様子が見られていた。

 今季に入ってもソニーオープンでは2日目に28メートルにも及ぶロングパットを沈めるなど、パット巧者であることに変わりはなかったが、AT&Tペブルビーチプロアマ終了時点でのストロークゲインドパッティングのランキングは193位と大きく低迷、事態はさらに深刻であることを示していた。

 世界ランキング3位(2月19日現在)でありながらパッティングのスタッツで下位に沈むスピースには、心配する声も上がっていた。

「世界ランキング1位になる、と多くのことを期待される。ジョーダンはハイペースで試合に出場しているし、今の彼を見ていると、燃え尽きてしまうのではないかと不安になる」(ジェイソン・デイ)

 2月初旬のウェイストマネージメントフェニックスオープンで8カ月ぶりに予選落ちを喫したスピースは、いらだちを爆発させコースを去る姿を見せていた。しかし、翌週のAT&Tペブルビーチプロアマでディフェンディングチャンピオンとして会見に臨んだスピースは「とにかく考えることをやめた」と、すがすがしい表情で語った。

「これまでは自分のパッティングに自信もあったし、グリーンのどこからでも入れようと思っていた。パットの名手と呼ばれた自負もあった。今はちょっとしたスランプかもしれないけれど、その原因は考えすぎていたからだ。技術的な部分を模索することはやめて自分のナチュラルな構えに戻す。自分のフィーリングで打って、その後はもう心配しないようにする」

 次戦のジェネシスオープンではポアナ芝の難グリーンにもかかわらず、この試合でのストロークゲインドパッティングはプラス、つまりツアー平均よりもパットでスコアを稼いでいるというところまで改善し、シーズン全体のランキングも161位まで上げた。

「この2試合は、ものすごい進歩だ。ここで成果が残せたのは大きい。マスターズに向けて大きな自信になった」

 好相性のオーガスタのグリーンをきっかけにパット巧者の復活に期待したい。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年3月13日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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