今季も圧倒的な強さを見せたランガーが、ポイントレースで首位から陥落

2002年のレギュラーツアー以来の優勝で、ビッグボーナスを手に入れたサザーランド 写真・Getty Images
2002年のレギュラーツアー以来の優勝で、ビッグボーナスを手に入れたサザーランド 写真・Getty Images 【拡大】
 今年の米シニア、チャンピオンズツアーのポイントレース、“チャールズ・シュワブカップ”を制したのは、シーズン中に圧倒的な強さを見せたベルンハルト・ランガーではなく、最終戦のチャールズ・シュワブカップ選手権を制したケビン・サザーランドだった。

 53歳のサザーランドは、2002年のWGC-アクセンチュアマッチプレー以来の優勝で、シニア入りしてから初優勝となる。

 昨年から同ツアーでもプレーオフが導入され、最後の3試合でどんでん返しが可能になっている。一部のファンやメディアから、

「7勝を挙げているランガーではなく、1勝のサザーランドがシーズンのチャンピオンなのはおかしい」

 と、サザーランドがわずか1勝で大量のポイントを獲得したことに批判的な意見も出たが、これもプレーオフの醍醐味(だいごみ)だから仕方ない。

 ランガーはポイントレースを制することはできなかったが、それにしても強い。

 1月の開幕戦を制し、リージョンズトラディション、全米プロシニア、全英シニアオープンと、メジャー5大会中3大会に優勝。プレーオフに入って初戦、2戦目も勝って今季7勝、22試合に出場してトップ10が16回、獲得賞金は360万ドルを超えている。14年からポイントレースを3年連続で制し、ジョン・デイリーやデビッド・トムズらの“若手”がどんどん参戦してくる中、60歳を迎えた今年も、衰えを見せるどころかさらに強くなっている。

 特筆すべきはパッティング。もともとロングパターのグリップを胸につけていたが、昨年アンカリングが全面禁止となった。しかし今もロングパターを使用、胸につけずにストロークし、平均パット数ランキング1位を維持している。

 米シニアで7勝を挙げた青木功や尾崎直道が撤退後、日本人選手の参戦が減ったのは寂しい限りだ。13年にメジャー・全米プロシニアを勝った井戸木鴻樹も今年の出場は6試合。米国の人気選手たちがどんどんシニア入りして、最終予選会から合格するのはたったの5選手と狭き門となったため、シーズンを通して出場するのは、確かに難しい。

 今年の予選会をアリゾナ州在住の日系人、ケン・タニガワが4位で通過を果たした。5歳で渡米したタニガワは、オーストラリア、日本、米下部ツアーで戦ったが結果を残せず断念。家業に就くとアマチュアに戻ってプレーをしていた。しかし、12月末に50歳を迎え再度プロ転向、来季はルーキーとして参戦することになる。

 来年49歳になる丸山茂樹は米PGAツアーで3勝を挙げているため、50歳になると即参戦可能。今年は日本でも試合が開催された米チャンピオンズツアー。その注目度が再び日本でも上がることを期待したい。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年12月26日・2018年1月2日合併号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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