来季も米LPGAツアーでプレーするために、畑岡奈紗が最後のチャンスに挑む

地元・茨城県の太平洋C美野里Cで開催されるTOTOジャパンクラシック。昨年はギャラリーとして宮里藍の組に3日間ついて歩いた 写真・村上航
地元・茨城県の太平洋C美野里Cで開催されるTOTOジャパンクラシック。昨年はギャラリーとして宮里藍の組に3日間ついて歩いた 写真・村上航 【拡大】
 今季米LPGAツアーに参戦していた畑岡奈紗。フィールドが狭く出場権のないアジアシリーズ以降、日本ツアーに戻り、2連勝を含め好調を続けている。

 米LPGAツアー1年目は苦しかった。18試合に出場し賞金ランキングが140位と、来季のシード権とは程遠い位置で、日本ツアーの賞金ランキング35位以内の資格で出場する、日米共催のTOTOジャパンクラシックを残すのみとなった。

 昨年12月、米LPGAツアーの最終予選会で2日目に首位に立ち、現地でも大きな注目を集めた畑岡は、最終結果は14位と、多くの試合の出場権を得た。

 1月末、開幕戦のピュアシルク・バハマLPGAクラシックから夢の米LPGAツアー挑戦はスタート。しかし、誰もが通る道とはいえ、米LPGAツアーの移動は日本とは比べものにならないほど多くの時間と体力が要求されるし、すべてが初めてのコースだ。

「毎週、日曜日か月曜日に移動してすぐに練習ラウンド。プロアマにはほとんど入れないから仕方ないです。でも、これだけ連続してゴルフをすることは今までになかった」

 と、疲れた表情を見せるときもあった。

「いろいろな選手と話したいと思って、移動のときは聞き取りを中心に勉強しています。まだ、なかなか難しいですね」

 と、英会話の習得にも努力はしているが、なかなか一朝一夕に身につくものではない。オフウイークも拠点を持たない畑岡にとっては、気が休まることはなかっただろう。

 試合に出られないとき、畑岡は一人でロサンゼルスのホテルに滞在することが多かったが、車で自由にショッピングを楽しむなどの気晴らしをすることもできず、一日の大半を丸山茂樹や松山英樹も練習拠点とするコースで、一人で球を打って過ごした。

 シーズンオフにスイング軌道をフラットにしたいと取り組んだが、手応えを感じられないままひたすら打ち込むことで、結果は悪いほうへ転んでしまったのかもしれない。

 8月に帰国し、修正したことでショットの精度が明らかに向上、キャンビアポートランドクラシックでは初日に67を出すなど、復活の兆しが見えたところで、シーズンを終えなければならなかったのは残念だ。

 しかし、畑岡は自ら来季も米LPGAツアーでプレーする道を切り開いている。TOTOジャパンクラシックの出場権をもぎ取ったし、今の状態なら11月29日からのファイナルクォリファイにも自信を持って臨めるだろう。

 畑岡が憧れてきた宮里藍もツアー初優勝まで4年を要した。現在、世界ランキング日本人最上位の野村敏京も、米LPGAツアーに初挑戦した際にはシードを逃し、再挑戦して今の位置にいるのだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年11月14日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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