ジャスティン・トーマスがタイトル総ナメ “松山キラー”ぶりを振り返る

全米プロではお互いの健闘をたたえ合った。今季はこの光景が何度見られるだろうか 写真・Getty Images
全米プロではお互いの健闘をたたえ合った。今季はこの光景が何度見られるだろうか 写真・Getty Images 【拡大】
 2016-17シーズンは、全米プロゴルフ選手権のメジャー1勝を含むツアー5勝を挙げ、フェデックスカップも制したジャスティン・トーマスの一人勝ちだった。

 米PGAツアーの選手らが投票で選ぶプレーヤー・オブ・ザ・イヤーも、ポイント制で選ばれるPGA・オブ・アメリカのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーも、トーマスが獲得した。

 トーマスはジョーダン・スピース、ダニエル・バーガーらとともに“クラス2011”と呼ばれる。高校を11年に卒業した同学年で、ジュニア時代から全米各地で開催されるジュニアの試合で競い合ってきた。スピースが先にメジャー勝利も挙げて先を越されてしまったが、「ジョーダンとは本当にいい友達だけど、僕のことを“ジョーダンの親友”と呼ばれることから脱出したい」というのがトーマスの今年の目標の一つでもあり、それを堂々と達成したわけだ。

 この1年間、トーマスと松山英樹の戦いは何度も繰り広げられた。そのたびにトーマスが勝ち、どうも“松山キラー”のイメージが米国内でも定着してしまった。

 昨年のCIMBクラシックでトーマスが優勝、松山が2位。年明け早々のSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズは、最終日最終組の対決。松山は1打差まで追い上げたが、17番でボギーをたたき、またもやトーマスに勝つことはできなかった。

 このころ米メディアは松山とトーマスをライバルとして、“彼らのどちらかが、あるいは両方がメジャータイトルを取るだろう”と書き立てた。

 果たしてチャンスは全米プロでやってきた。トーマスが1打リードで、再び松山と最終日最終組で対決した。前半は松山が伸ばして首位に立ったが、勝負どころでパットを決められず、運もあったトーマスが勢いに乗ってしまった。そして初メジャータイトルを手にした。

 こうしてトーマスは松山の前に立ちはだかってきた。トーマスには運もあったが、決してそれだけではない。トーマスが相手のとき、松山は勝負どころでパットを決められなかった。それは相手がトーマスだからなのか偶然なのか、松山自身も分からないだろう。松山はシーズンで3勝を挙げている。勝負どころでパットを決める実力は備えているのだから。

 そんな松山がトーマスに一矢報いるチャンスがやってきたのは、ザ・プレジデンツカップだ。最終日のシングルス戦で直接対決したが、松山が勝負どころでパットを沈め、トーマスを退けた。

「みんな(ライバルと)いうけど、僕は気にしていない。でも勝ち点を挙げたことはよかった」

 と、松山の反応はクールだったが、この勝利はきっと新シーズンに生きるだろう。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年11月7日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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