昨年の五輪代表落選から立ち直れず 宮里美香は米LPGAツアーに残れるか!?

2カ月の休養を経て全米女子オープンでツアーに復帰したが、予選通過はゼロ。苦しいまま宮里美香の今シーズンは終わってしまった 写真・村上航
2カ月の休養を経て全米女子オープンでツアーに復帰したが、予選通過はゼロ。苦しいまま宮里美香の今シーズンは終わってしまった 写真・村上航 【拡大】
 米LPGAツアー9年目の宮里美香が、ツアーに残留できるかどうかピンチを迎えている。今季の出場は10試合にとどまり、賞金ランキングは154位(9月25日現在)に沈んでいる。シーズンは11月のCMEグループツアー選手権まで6試合を残しているが、出場選手が限られるアジアシリーズには出場できず、12月のファイナルクォリファイしか、来季の出場権を得る道が残されていない。

 宮里藍の引退であまり話題には上らなかったものの、藍の引退の理由である「モチベーションが維持できなくなった」という意味では、美香も同じような状況に陥っている。

 発端は昨年7月の全米女子オープン、土壇場でリオデジャネイロオリンピックの出場権が得られなかったことにある。昨季の終わりには、

「オリンピックに出られなかったことが、自分が想像していた以上にショックでした。シーズンオフはしっかり練習に取り組んで、開幕までには気持ちを立て直したいです」

 と、キャディを変更するなどして気分転換を図ったが、開幕しても気持ちは一向に晴れなかった。

「1年以上も計画して五輪を目指してやってきたので、目標設定ができなくなってしまって……。“優勝争い”を目標に掲げたけれど、言葉だけの自分がすごく嫌だった」

 苦しい気持ちを抱えたまま、シーズン序盤戦を戦い続けたが、5月、日本ツアーのほけんの窓口レディースに出場すると、思い切って2カ月近くツアーを休むことにした。渡米する前日に突然決めたという。

「私は大きなケガをしたことがないから、休むのはケガをしたときだけと思い込んでいました。でもいろいろな人と話をしている中で、休んだほうがいいんじゃないか、といわれることがあって。勇気のいる決断でした。

 休んでいる間はクラブも握らなかったし、トレーニングもしませんでした。母の故郷である喜界島に20年ぶりに行ったり、お世話になっている方が、バハマでのヨットのアメリカズカップの観戦に誘ってくださったり。他のスポーツを見て刺激になれば、と思ったのですが……」

 全米女子オープンで復帰を果たした。気持ちは「リフレッシュした」というものの、現在までそれが結果には結びついていない。

「藍先輩がいなくなって、米LPGAツアーで日本人として頑張らないと。ハルちゃん(野村敏京)から“美香ねえ”って呼ばれると、もうそんな年になるのかぁ、って思います」

 高校卒業後、日本でプロテストを受験せず、いきなり米LPGAツアーに挑戦するという道をつくった宮里美香。その背中を追った後輩も多い。再び米LPGAツアーの舞台でアグレッシブなプレーを見せてくれることを期待したい。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年10月17日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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