ヨーロピアンPGAツアーは変革期 存在感を示す谷原秀人に続く選手は?

昨年の日本プロゴルフ選手権に優勝、5年シードを得たことから、海外の試合に積極的に出場している谷原 写真・佐々木啓
昨年の日本プロゴルフ選手権に優勝、5年シードを得たことから、海外の試合に積極的に出場している谷原 写真・佐々木啓 【拡大】
 このところ、世界で活躍する日本勢がヨーロピアンPGAツアーに食指を動かしている。

 谷原秀人は今季メンバー登録しており、ここまでメジャーとWGCを含む8試合に参戦している。5月には“ロレックスシリーズ”の一つであるBMWPGA選手権で3位タイに入るなど好成績を挙げており、7月17日現在、賞金ランキングに当たる“レース・トゥ・ドバイ”で10位と、大きな存在感を見せている。

 その谷原を追うように、松山英樹も全英オープンの前哨戦としてアイリッシュオープンに出場した。大会ホストであるロリー・マキロイからのオファーを受ける形で出場したが、最終日は冷たい雨と風に見舞われる中、谷原の優勝争いもあり、「まだまだいろいろなコースがあり、いろいろな選手がいる」と、興味を示した。

 同じく現在日本ツアーの賞金ランキング1位を走る宮里優作も、もともと海外志向が強かったが、最近は米PGAツアーよりもヨーロピアンPGAツアーに引かれているようだ。

 昨今のヨーロピアンPGAツアーは、米PGAツアーの賞金高騰から、実力のある選手がこぞって米ツアーへ流出するという憂き目を見ている。特に米ツアーがフェデックスカップを開催しているこの10年間で、どんどんその差は開いている。

 例えば、昨年米PGAツアーで総合優勝したロリー・マキロイが獲得したボーナスは1000万ドル、一方でヨーロピアンPGAツアーチャンピオンのヘンリク・ステンソンのボーナスは約125万ドル。これでは若手の有望株が米PGAツアーに主戦場を移すのも無理はない。

 そんな流れに歯止めをかけるべく、2015年にヨーロピアンPGAツアーの会長に就任したキース・ペリー氏が今季から導入したのが、“ロレックスシリーズ”だ。

 長年ツアーをスポンサードしてきたロレックスが冠となり、賞金総額が700万ドル以上の8試合、5月のBMW PGA選手権から始まり、最終戦のDPワールドツアー選手権までが設定されている。ペリー氏は来季には10試合に増やす意向だという。

 谷原らを抑えてアイリッシュオープンを制したスペイン出身のジョン・ラームは、

「ヨーロッパに戻って、落ち着ける」

 と好結果の理由も語っている。ペリー氏の思惑どおり、ロレックスシリーズがツアーの規模拡大につながれば、ラームのように米PGAツアーに流出した選手が戻るかもしれない。また、谷原は海外メジャーへの出場権を得る道として、ヨーロピアンPGAツアーへの出場を考えたが、同じ道をたどろうとする日本人選手が出る可能性もある。

 今後は、ヨーロピアンPGAツアーにも目を向けたほうがよさそうだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年8月8・15日合併号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

関連記事一覧

ツアー最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ