レギュラーツアーの定着を目指すサム・サンダースが注目されるワケ

どことなく祖父の面影が見えるサンダースは、米国中のゴルフファンが注目する一人だ(写真・Getty Images)
どことなく祖父の面影が見えるサンダースは、米国中のゴルフファンが注目する一人だ(写真・Getty Images) 【拡大】
 先のジェネシスオープンでは、初日に64をマークし首位に立ったサム・サンダースが大きな注目を集めた。

 サンダースの母・エミーさんは、昨年9月に87歳で逝去した故アーノルド・パーマーの末娘、つまりサンダースはパーマーの孫になる。

 現在29歳のサンダースは、サウスカロライナ州のクレモント大学を卒業後2009年にプロ転向、昨年は米PGAツアー24試合に出場しフェデックスランキングは148位とフルシードに届かず、今季はレギュラーツアーとウェブドットコムツアーの両方で戦っている。15年、プエルトリコオープンでプレーオフに敗れ2位になったのが、これまでの自己最高位。プライベートでは12年に結婚、二児の父である。

 ジェネシスオープンでは2日目に崩れ49位タイに終わったが、「できる限り米PGAツアーに出場して、来季こそフルシードで参戦したい」というのが今季の目標だ。

 米国のゴルフファンにサンダースを最も印象づけたのは、昨年秋、パーマーの生まれ故郷のペンシルベニア州で執り行われたメモリアルサービス(偲(しのぶ)会)でのスピーチだ。

「家での祖父は、テレビで見る“アーノルド・パーマー”とほとんど変わらなかった。その意味で、とても特別な存在だった。でも、どんなときもボクの電話には出てくれたんだ。一度、祖父がホワイトハウスで大統領と一緒にいるときに電話に出てくれたこともある」

 と、サンダースが語るパーマーとの思い出は、家族だからこそ知り得る素顔が垣間見え、見る者の心を温かくした。

 プロにはなったサンダースだが、成績が出ず、ゴルフの道を諦めようとしたこともあった。

「祖父を訪ねると、練習場へ連れていかれ、そこで祖父がアドバイスをくれた。そこから再び僕のゴルフがよくなってきた」

 そんなサンダースにとって、今、心待ちにしているのは、間もなく開催されるアーノルド・パーマー招待だ。パーマーが亡くなって初めての大会になる。

「とても感傷的になるだろうし寂しくもなるだろう。だけど祖父の人生は本当に素晴らしかった。みんなで祖父の思い出話をたくさんしたいんだ」

 パーマーの孫である以上、試合だけに集中するのは難しい環境だが、

「それでも、家族やスタッフがみんなで協力してボクが集中できるようにしてくれている。もちろんボクにはやらなければいけない役目があるけど、一番はいいプレーをすること」(サンダース)

 開催コースのベイヒルクラブ&ロッジはサンダースにとっては3回クラブチャンピオンになったホームコース。そのアドバンテージを生かして上位進出を、祖父へたむけることができるだろうか。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2017年3月21日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ) 大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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