今季初メジャーで終盤まで試合をリードしたアリヤ・ジュタヌガーンはタイ人初優勝を目指す

ANAインスピレーションで優勝争いを演じたアリヤ・ジュタヌガーン。タイ人初のツアー優勝者となるか!?
ANAインスピレーションで優勝争いを演じたアリヤ・ジュタヌガーン。タイ人初のツアー優勝者となるか!? 【拡大】
 今季メジャー初戦、ANAインスピレーションで、初優勝を目指して最終日にスコアを伸ばしていたアリヤ・ジュタヌガーン。上がりの3ホールでまさかの3連続ボギーをたたき、先に上がっていたリディア・コに敗れたが、この活躍で一気に注目を集めた。

 タイ出身、20歳のジュタヌガーンはツアー2年目で、今季はここまで賞金ランキング15位につけている(4月18日現在)。とはいえ、同じくツアーメンバーの姉・モリヤとともに、アマチュア時代から将来を担う選手として大きな期待を寄せられてきたからには、決して満足できる成績ではないだろう。

 ジュタヌガーン姉妹は、バンコク近郊でゴルフショップを経営する父の影響でゴルフを始めた。普段から仲のいい二人だが、2013年、ウェグマンズLPGA選手権の会場でふざけて水をかけ合っていたときにアリヤが肩を負傷するというアクシデントに見舞われた。後に手術を受けるほど深刻なケガで、それまでのスイングができなくなってしまったという。

「3年前と比べても仕方ない。100パーセントではないけれど今のスイングで十分戦える」(アリヤ)

 100パーセントではないといいながらも、アリヤのゴルフは豪快だ。ANAインスピレーションではキャディバッグにドライバーを入れずに戦った。ティショットは3番ウッドか2番アイアン。それでも最終日の平均飛距離は272・5ヤードを誇る。

「こんなにフェアウエーの狭いコースでは私にはドライバーは必要ない」

 モリヤも、

「アリヤの2番アイアンは私のドライバーと同じぐらい飛ぶから、ドライバーがなくても問題ないわ」

 と笑う。HSBC女子チャンピオンズでもドライバーを使用せずに4位タイに食い込んだ。今季はコースによってドライバーを入れないセッティングを採用するという。それでも、ANAインスピレーションの最終日はフェアウエーをとらえたのは4回。ショットの正確性は今後の大きな課題だろう。

 また、初のメジャー勝利を目前にして「緊張して、ショットに集中できなかった」という。

 13年に地元で開催されたホンダLPGAタイランドに主催者推薦を得て出場した際、最終日に2打リードで迎えた18番でトリプルボギーをたたいて朴仁妃に勝利をさらわれてしまった苦い経験もある。当時はまだ17歳だったが、あれから3年、今回も残念ながら初優勝には届かなかった。今後は終盤のプレッシャーの克服も重要だ。

 姉妹の夢はもちろんタイ人として初の米LPGAツアー勝利を挙げること。先に優勝するのはアリヤ? それともモリヤ? と聞かれると二人はそろって「私たちのどちらかが勝つ」と答える。今季はタイへグッドニュースが届けられそうだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2016年5月10・17日号)掲載

武川玲子(たけかわ・れいこ) 大阪府出身。米国を拠点に米PGAツアーと米LPGAツアーを中心に、精力的な取材活動を続けている。

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