ホールアウトを見ずにグリーン外へ出たプレーヤーの真意とは

競技委員に「こんな距離でOKを出すわけない」と説明するペテルセン
競技委員に「こんな距離でOKを出すわけない」と説明するペテルセン 【拡大】
 2年に一度のソルハイムカップ(9月18〜20日)がドイツのセントレオンロットGCで開催された。ライダーカップの女性版と呼ばれ、米国と欧州チームが戦う人気の大会も今回で14回目。しかし、名誉を懸けた勝負にこだわるあまりに不要なトラブルを招いてしまうことがある。

 問題が起こったのは最終日の朝、前日日没で終えられなかったフォーボール。米国はルーキーのアリソン・リーとブリタニー・リンシカム、欧州はスーザン・ペテルセンとチャーリー・ハルの対戦。オールスクエアで迎えた17番グリーン。入れれば米国が1アップという4メートルのバーディパットをリーが外し、約50センチオーバー。これを見たペテルセンとハルは、さっさと次のグリーンへと歩きだした。

 そんな状況からかリーは欧州側がコンシード(OK)したものと理解、パットをすることなくボールを拾い上げてしまった。ところが、だ。歩いていたペテルセンは突如「コンシードしていない」とクレーム。会場は騒然となったが、競技委員が下した裁定は拾い上げたリーがペナルティ、米国は17番を落とし、欧州がその勢いで18番も取りマッチを制した。

 しかし、このペテルセンらの言動には大論争が起こった。多くの選手、ファンたちがSNSに書き込み、欧州側の言動を批判するものが大半を占めた。

 そんな状況に大いに奮起した米国は、その後のシングルス戦で全12戦を8勝3敗1分けで終え、4ポイント差を大逆転した。当初は正当性を主張したペテルセンだったが、批判の嵐に翌朝、「勝ちたい気持ちが強く、ゴルフの本質を見失ってしまった」と謝罪を発表している。

 ソルハイムカップは「名誉」を懸けた戦い。勝負は大事だけれど、それ以上に大事なものがある。誰しも過ちはある。ペテルセンが謝罪によってどうにか信頼を取り戻すことができたのは、今回の救いになったといえよう。


文・武川玲子
週刊パーゴルフ(2015年10月20日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国を拠点に、米PGAツアーと米LPGAツアーを中心に精力的な取材活動を続けている。ParOn.だけでなく週刊パーゴルフでもコラム等を執筆中!

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