米国の若手選手が欧州ツアーに続々と出ていくワケ

 昨シーズンから米ツアーの出場権のシステムが変更された。従来はQTで上位に入れば翌年のPGAツアー出場権を得られたが、新システムだと下部ツアーのウェブドットコムツアーの出場権しか得られず、そこから1年かけてPGAツアーにはい上がる仕組みになった。この“まどろっこしさ”を嫌い、米国の若手選手が欧州ツアーを目指すケースが増えてきたという。

 米国若手選手たちの動向について、ゴルフジャーナリストの佐渡充高氏は、

「そのような傾向があることは間違いありません。現在のQTはウェブドットコムツアー出場権獲得を目指すもので、それに失敗した選手はミニツアーなどで稼ぎながら力をつけ、再度QTに挑戦するしか道がありません。さらに、下部ツアーは世界ランキング対象外の試合が多く、たとえ対象試合であってもそのポイントレートが低いので、敬遠される傾向にあります。欧州ツアーであれば、最終予選会を突破すればすぐに出場できますし、世界ランキングも上げることができます。そうなれば、最終的に米ツアーの出場権獲得の可能性もあるからです」

 と語る。実際、過去3年間の欧州ツアーQTに挑戦した米国人選手は増加傾向にあり、2012年は42人だったが、翌13年は78人、そして今年も昨年とほぼ同数の76人だった。そして、先日のトルコ航空オープンで勝ったブルックス・ケプカや同ツアーを主戦場にするピーター・ユーラインらの活躍も米国若手選手の背中を押している。

 ところが、こんな意見もある。フロリダ在住で、現在フリーのゴルフ解説者のアンディ和田氏は最近、ケプカとユーラインにインタビューした際、「予選を突破すればすぐに多くの欧州ツアーの試合に出場できるわけではない」という現実を知ったという。

「ケプカとユーラインによると、欧州ツアーはアジアンツアーなどとの共催試合が多く、ツアーメンバーであっても出場人数が限定されています(約60~70人)。これに加え、各大会のQT通過組の出場カテゴリーは生涯獲得賞金ランキングや昨シーズンの下部ツアー賞金ランキングトップ15より低い15番目。QTを突破したからといっても、数多くの試合に出場できるわけではないのです」

 日本からは小平智がQTのファイナルステージ(12月11~16日)にコマを進めているが、どちらにしても米PGAツアーへの道のりは険しいわけだ。

週刊パーゴルフ(2014年12月16日号)掲載

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