石川遼クン 優勝までの長い一日

15歳でプロトーナメントV
石川遼クン 優勝までの長い一日

夕日が差し込む中、優勝を決めた後、サインボールをギャラリーにプレゼントする石川遼クン
夕日が差し込む中、優勝を決めた後、サインボールをギャラリーにプレゼントする石川遼クン 【拡大】

マンシングウェアオープンKSBカップで、15歳でのアマチュア優勝を達成した石川遼クン。日本中を驚かせる歴史的な記録を達成した最終日の5月20日は、長くもあり、忘れられない一日となった。


石川遼クン(いしかわ・りょう)
1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。身長171センチ、体重64キロ。小学1年でゴルフを始め、2005年に関東中学校ゴルフ選手権に優勝。マンシングウェアオープンKSBカップには、主催者推薦で出場。プロのトーナメント初出場、15歳8カ月での日本男子ツアー史上最年少優勝という偉業を達成した。杉並学院高校(東京都)1年。 (2007年5月当時)


「朝のスタートでは、15人くらいしかギャラリーがいなかったんですけど、どんどん増えていって……。夢のようなラウンドでした!」

第3ラウンドを6時20分にスタートした石川クン。36ホール先には、優勝というゴールがあった
第3ラウンドを6時20分にスタートした石川クン。36ホール先には、優勝というゴールがあった 【拡大】
第4ラウンドに突入し、スコアが伸びるのに比例して、ギャラリーの数も多くなる。「こんなに大勢のギャラリーの中、プレーするのは初めてでした」(石川クン)
第4ラウンドに突入し、スコアが伸びるのに比例して、ギャラリーの数も多くなる。「こんなに大勢のギャラリーの中、プレーするのは初めてでした」(石川クン) 【拡大】

 5月20日早朝。マンシングウェアオープンKSBカップ会場の東児が丘マリンヒルズGC(岡山県)は静かだった。澄んだ空気の中、キーンとドライバーのインパクト音が響き渡り、パラパラとしたギャラリーの拍手が起こる。このとき、夕方には1万人のギャラリーが、15歳の少年に割れんばかりの歓声と拍手を送ることになるとは知る由もなかった。

 強風のため、初日が中止になったことで、1日に36ホール(第3、4ラウンド)となった最終日。その先陣を切って、6時20分に1番ホールからスタートした石川遼クン。

「4時40分にゴルフ場に到着しました。初めてプロの大会に出場して、予選を通っただけでもうれしかったのに、自分の順位の下にはテレビでしか見たことがないプロがいっぱいいました。ここにいていいのかなって思いながらティグラウンドに立ちました」

 第3ラウンドは69でホールアウト。順位は23位タイから9位タイにアップしていた。約30分の休憩の後、11時30分に第4ラウンドをスタート。まだ、“15歳のチャンピオン”誕生の結末は、誰も予想していなかった。

 しかし、1番で1メートル、5番で30センチ、7番で7メートルとバーディを決めていく。リーダーズボードに常に載り続ける“*石川遼”(*はアマチュアの意)の名前を見て、第3ラウンドまでは「高校生、頑張って!」だったのが、

「ギャラリーの方が、どんどん多くなって、『遼ちゃん、頑張って!!』って声援を送ってくれました。本当にうれしかったです」

15番ホールアウト時点でトップ。このボードを見ても、石川クンは特に緊張しなかったという
15番ホールアウト時点でトップ。このボードを見ても、石川クンは特に緊張しなかったという 【拡大】

 13番でピンまで残り80ヤードをサンドウェッジで打った球は、スピンで1メートル戻りピン上30センチに止まる。バーディとして11アンダーにすると、“*石川遼”はボードの最上段に掲げられた。

 そして、17番ホール(216ヤード、パー3)を迎える。ティショットはグリーン左奥のバンカー上のラフに当たり、バンカーに転がり落ちた。ピンまで30ヤード。やや左足下がり。

「ピンに対して、下りの順目でした。打った瞬間は『ヤバイ、デカイ!』って思いました。イメージしていた落としどころよりも、3メートルくらい奥に落ちてしまって。でも、ギャラリーの皆さんが『入れ! 入れ!』って。そうしたらピンにガーンって当たって入っちゃいました。皆さん大騒ぎしていて『本当に自分が入れたの?』って、客観的に見ちゃいました」

 見事なチップインバーディで、15歳が再度単独トップに立った驚き、その奮闘ぶりにすべてのギャラリーが、賞賛の声を上げながら拍手を送っていた。

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