全米女子オープン
比嘉真美子は5位Tで終戦も収穫「貴重な時間をダウンロードしたい」
最後のパーパットを決めて拳を握る比嘉 全米女子オープン(2019)(最終日) 写真・パーゴルフ
<全米女子オープン 最終日◇2日◇CCオブ・チャールストン(米国サウスカロライナ州)◇6515ヤード・パー71>
流れが来ることなく終わってしまった初の「全米女子オープン」。2日間リードを守り、最終日を首位と1打差からスタートした比嘉真美子のメジャー制覇の夢は次回へと持ち越しとなった。
3番でボギーが先行したが、4番、5番は連日バーディを奪っている縁起のいいホール。ところがここで取りこぼすと、6番、8番と立て続けにボギー。その後も流れが来ることなく13番終了時点でトータル1アンダーまで落とした。
「たらればですけど、前半でバーディがきたら、また流れは変わったんじゃないかなとは思いますけど、このスコアが今の自分の力なので」と振り返ったが、その言葉通り、流れを引き寄せるのが難しいのがメジャーの舞台。逆に、同組のイ・ジョンウン6(韓国)は、前半をイーブンで耐えて、後半は混戦から抜け出し、見事に初優勝を飾った。
それでも、崩したまま終わらないのが比嘉の強さだった。14番でバーディを取り返すと16番では10メートルを沈めて最終的にはトータル3アンダーの5位タイに終わった。最終ホールもしぶとくパーセーブ。魂のこもったパッティングで大会を締めくくった。
「自分に足りない部分がたくさん見つかったということは、その分だけ伸びしろだと思うので、そこをもっと補っていけるように、これからトレーニング、練習をしていきたいなと思います」。悔しさを言葉にするよりも、未来を見据える言葉で思いを綴った比嘉。帰国してからは国内の試合で、この伸びしろを磨いていく構えだ。
「この1週間は自分にとって、ゴルファーとしても、ひとりの人としても貴重な1週間だったと思うので、これを自分の体に、頭にゆっくりダウンロードしていって、この熱を絶対に絶やさずに来週からまた上を目指して頑張っていきたいと思います」
日本人女子42年ぶりの海外メジャー制覇はならずとも、上位で戦い続けられる可能性を示した。今回の比嘉の活躍が刺激となって、日本の女子ゴルフがより高いレベルに向かうように。「ゴルフが楽しいと思っていただけるようなゴルフを見せられるように」。夕焼けが、たくましくなった比嘉の笑みと、ちょっぴり悔しさのまじった顔を照らしていた。
(文・高桑均)
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)
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