全英オープン
塚田好宣 全英オープンで頑張る二つの理由
3度目の出場で好スタートを切った塚田好宣 全英オープン(2014)(1日目) 写真・村上航
全英オープン(7月17~20日、英国・ロイヤルリバプールGC、7312ヤード、パー72)
全英オープンアジア予選を突破した塚田好宣が、5バーディ、2ボギーの69、3アンダーで回り10位タイスタート。過去2回予選落ちに終わっているが。3度目の正直を果たす。
今年8月に45歳になる塚田は、ギャラリースタンドに囲まれた1番(パー4)に立つと、
「大勢の人に見られている緊張感とティグランドに立てる喜びの高揚感が入り混じっていました」
と感慨深げ。
1番はボギー発進となったが、ボギーパットは9メートルで、「ボギーでしたが前向きになれました」と、逆に冷静になった。その後5つのバーディ(1ボギー)のナイスラウンド。
「朝の練習からパッティングの距離感が合っていたのでバーディパットも安心して打てました。また、いいショットを打てていた場面もありましたが、風を間違えてバンカー近くに行くケースもありました。幸運にもバンカーには1回も入らずに、ついている部分も多かったです。これが毎日続くとは思わないので、気をつけないといけないと思います」
好スコアをマークしながらもしっかりと反省点をいかして第2ラウンドにつなげる構えだ。
全英3度目の挑戦だけでなく、塚田にとって結果を出したい理由は別にもある。
昨年欧州ツアーのファイナルQTに挑戦し、予選会は通過できなかったが89位の資格で欧州ツアーのチャレンジツアーの出場権がある。そこで日本ツアーのオープンウイークを利用して8月にノルウェーやフィンランドで2~3試合の出場を予定している。
「せっかくの資格ですし、試合があるなら出たいです」
これまでアジアや欧州ツアーなどを転戦してきた塚田らしいが、同時期に塚田が現時点で出場資格を持たない日本オープンの最終予選会がある。
「日本オープンの最終予選会は受けません。地元の千葉なので出たいのですが……。日本オープンに出るためには、全英オープンと福島オープンの2試合でがんばるしかありません」
今シーズンの賞金ランキング30位以内の出場資格があるが、塚田は現在79位。金額にして2試合で900万円以上は加算したいところ。全英で予選を通って上位に入れば見えてくるだけに、ダブルで気合いが入る。
文・小高拓