ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント
小祝さくらが“ネガティブ封印”で2差3位に急浮上! 「最後までポジティブにいきたい」
小祝さくらは地味な練習も毎日コツコツ続け、着実に実力を上げてきている ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント(2021)(3日目) 写真・米山聡明
<ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 3日目◇6日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6561ヤード・パー72>
首位と6打差の15位タイからスタートした小祝さくらが、1イーグル・5バーディ・1ボギーの「66」と会心のゴルフを見せ、首位と2打差の3位タイに急浮上。「きのうまではパットに苦しんでいたけど、きょうは一転して微妙なミドルパットが入ってくれた」とはにかんだ。
「ショットはあまりいい感じではなく、ドライバーが前半当たってなくて心配だった。それでも最後まで耐えてプレーできた」と言いながらの好スコア。オフの練習の成果でゴルフの総合力が上がり、特にピンチらしいピンチもなかった。
小祝が自分でも成長を感じているのは15番ホール。ティショットが林の中に入り、低くて強い球を打たないとグリーンには届かない。グリーンエッジまで130ヤード、ピンまでおよそ150ヤードという状況で小祝が手にしたのは5番アイアンだった。
「木の真下ならよかったけど手前だったので、普通に木がかかってしまった。5番アイアンで手前から転がすしかなかったけど、想像以上にうまくいった」とパーオンに成功。10メートルのバーディパットをねじ込み、バーディを奪った。
「流れが良いときはピンチでも良いことがあるのかな」と謙遜しつつも、「アマチュアのときはトラブルの対処ができていなくて、林に入ったらボギーという感じだった。そう考えたらプロになってから上達したのかな」と話す。15番ホールのピンチをチャンスに変えて、18番パー5のイーグルにつなげた。
そして、パッティングの調子が上がってきた裏には、辻村明志コーチの助言があった。
「初日が終わったときに、『ショットがついているのにパットが入らないんです』と辻村さんに言ったら、『入らないことは気にせず、ポジティブにいったほうがいい』とアドバイスをされたんです。『なんで入らないんだろう』とか思うのも良くないと思って気を付けています」とネガティブな発想を封印している。
あすの最終日について聞かれると、「オフに練習してきたことをしっかり出し切れるように最後までポジティブにいきたい」と、ここでも“ポジティブ”というキーワードが飛び出した。
今大会が開幕する前の公式記者会見で21年の目標を聞かれ、「複数回優勝と賞金女王も目指したい」と宣言。控えめでおっとりとした性格の小祝が「賞金女王」と口に出すのは珍しく、記者たちも驚いていた。小祝の現在の賞金ランキングは、トップの笹生優花とおよそ3000万円差の4位。笹生は予選落ちしたため、一気に差をつめるチャンスがやってきた。ツアーきっての“練習の虫”がポジティブシンキングで最後の18ホールに臨む。
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)
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