ニチレイレディス
“黄金世代旋風”に乗れ! 元日本女子アマチャンプ・高橋彩華が初優勝へ首位発進
“黄金世代”からまた一人 高橋彩華が初優勝へ首位発進 ニチレイレディス(2019)(初日) 写真・佐々木啓
順位 |
選手名 |
スコア |
合計 |
1T |
高橋 彩華 |
-5 |
-5 |
1T |
藤本 麻子 |
-5 |
-5 |
3T |
濱田 茉優 |
-4 |
-4 |
3T |
福山 恵梨 |
-4 |
-4 |
3T |
エイミー・コガ |
-4 |
-4 |
6T |
山戸 未夢 |
-3 |
-3 |
6T |
S.ランクン |
-3 |
-3 |
6T |
下川めぐみ |
-3 |
-3 |
6T |
青木 瀬令奈 |
-3 |
-3 |
6T |
黄 アルム |
-3 |
-3 |
<ニチレイレディス 初日◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6548ヤード・パー72>
6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、首位タイでホールアウトした高橋彩華。ところが、その表情は険しかった。
「8番パー4で風を読み間違えてボギーを叩いたんです。あと3mぐらいのバーディパットを3回外しました。それがなければもっと伸ばせたのに…」。勝負事にタラレバは禁物だが、裏を返せばそれだけ調子がいいのだろう。少し落ち着いてこの日のゴルフを振り返ると、ショットがよかったことにあらためて気がついた。「11番パー3と2番パー4ではピンそば50センチについてましたね。全体的にミドルアイアンが切れていたと思います」と高橋。その要因は、朝の練習場にあった。
「最後の10球ぐらいになって、ドライバーを打ち始めたんですが、3球打ったところでコレだと気がつきました。ゆったりとしたリズムで振るのではなく、インパクトでボールを強くヒットするイメージで打てばいいんだと。そのイメージでアイアンも打ったら強い弾道で勢いよく飛んでいったんです」。ドライバーショットのイメージをアイアンショットに応用するタイプは珍しいが、自らを“超感覚派”という高橋だけに、うまく調整できたのだろう。
好スタートを切った高橋だが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。16年の「日本女子アマ」では畑岡奈紗に3打差をつけて優勝するなど、今季すでに5勝を挙げている“黄金世代”の先頭グループを走っていた。しかし、高校を卒業した年に受けたプロテストに失敗。昨年、2回目の受験となったプロテストで合格し、今年はQTランキング28位の資格で前半戦に出場するも、9試合を終えた時点で予選通過がわずかに1度あるだけだった。
一時は何をしたらいいのかさえ分からなかったというが、「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」から奥嶋誠章コーチに師事した途端、風向きが変わってきた。徐々にショットが安定し、先週の「宮里藍 サントリーレディス」では、ついに10位タイに入った。「今は自分が何をすべきか見えています」と話す高橋の表情には自信がにじむ。残り2日間は気負わずに、自分のペースで頂点へ登っていく。
(文・山西英希)
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)