ニッポンハムレディスクラシック

国内女子

婚約者・勢関に学んだ一瞬の集中! 比嘉真美子が6アンダーで4位に浮上

7月だというのに、最高気温16度。雨と風で体感温度はもっと低かった。「悪天候で厳しい状況もありましたが、しっかりとパーを取れたことがリズムを崩さずに回れた要因だと思います」と、比嘉
7月だというのに、最高気温16度。雨と風で体感温度はもっと低かった。「悪天候で厳しい状況もありましたが、しっかりとパーを取れたことがリズムを崩さずに回れた要因だと思います」と、比嘉

リーダーズボード

順位 選手名 スコア 合計
1T アン・ソンジュ -5 -8
1T テレサ・ルー -5 -8
3 川岸 史果 -5 -7
4 比嘉 真美子 -6 -6
5 成田 美寿々 -3 -5
6T 濱田 茉優 -3 -4
6T 穴井 詩 -2 -4
6T 酒井 美紀 -1 -4
9T 森田 遥 -3 -3
9T 鈴木 愛 -4 -3
ニッポンハムレディスクラシック2日目、イーブンパーの30位タイからスタートした比嘉真美子が1イーグル・4バーディ・ノーボギーでスコアを6つ伸ばし、今季2勝目を狙える単独4位にまで順位を上げてきた。

アウトコース第2組、7:10のスタートだった比嘉。小雨がパラつき始め、秒速10メートルを超える風が吹く中のティオフ。雨は次第に強く激しくなる予報が出ていた。

「これぐらいの風なら、地元の沖縄ではよくあること。寒さと雨が重なって厳しい状況でしたが、6番のパー5でバーディがしっかり取れリズムに乗れました」と、比嘉。

その後、8番パー4で二つ目のバーディを取って迎えた9番パー5。ドライバーで打ったティショトはフェアウェイをキープ。残り208ヤードのセカンドショットを7番ウッドでグリーンをとらえるや、ピン手前3メートルのパットを見事沈めてイーグルを奪取。波に乗った比嘉は後半のハーフもボギーを打つことなく二つバーディを重ね、6アンダーでフィニッシュした。

「悪天候で厳しい状況もありましたが、ピンチのときもしっかりとパーを取れたことがリズムを崩さずに回れた要因だと思います」(比嘉)

イーグルを奪取した比嘉がセカンドショットで手にした7番ウッドは、およそ1ヶ月前から使い始めたもの。

「大会初日を迎える前から雨が降り続いていたので、下がぬかるんでいるのは分かっていました。いいライで打てるということが少ないので、3番ウッドを抜いて7番ウッドを入れました。7番ウッドのようにロフトのあるクラブなら、ヘッドをきっちり入れなくちゃいけないというプレッシャーがなく、気負わずに振れるからです」(比嘉)

下がぬかるんでいるため、ドライバーショットはほとんど転がらずキャリーで止まってしまう。セカンドの距離を長く残してしまうことになるのだが、あえて3番ウッドを抜いた。飛ばし屋ならではの作戦だった。

比嘉が飛距離を伸ばしているのは、コーチの辻村明志が教えるドライバー連続素振りのおかげだ。
コースラウンドでボールを打つときよりも速く、力強く振り続ける連続素振りを比嘉は日課としている。トップで一瞬動きを止めたら、躊躇なく体の回転でビュンと振り下ろす。そしてフィニッシュまで振り切ったら、手元を高い位置にキープしたままトップの位置に振り戻す。そこで一瞬だけ動きを止めたら、また振り下ろす。この連続素振りを10回続けてから1球打つ。このセットを数回続ける。

「比嘉は誰よりも与えられた課題を真剣にこなしています。連戦で疲れて休みたくなるときもあると思うのですが、見ている人がいなくても休むことなく日課をこなしてると聞きます。その成果が出ているのでしょう」と、辻村。

先々週のアース・モンダミンカップまでのシーズン前半戦では、出場16試合でトップ10フィニッシュが10回でランキングトップ。賞金女王が狙えるのではと問うと。

「トップ10が多かったものの優勝は1回。上位にいながらも勝ち切れていません。いい流れをしっかりつかみ取る力が足りていないのだと思います。どうすればいいのか具体策は、今思い浮かびませんが、技術と心のレベルアップがまだまだ必要です」(比嘉)

飽くなき向上心。常々、自分には伸びしろしかないと言い切る比嘉らしく真剣なまなざしでで語りながら「賞金女王を狙うにはまだまだ不足していることがたくさんありますが、明日は18ホール攻めきって優勝のチャンスをつかみたいです」と続けた。

比嘉のこの前向きで真摯な姿勢はどこからくるのだろう?

先日、大相撲の元関脇で東前頭2枚目の勢関との婚約が発表されたが、トップアスリート同士の真剣な交際が比嘉の成長を後押ししているのかもしれない。

「ゴルフはラウンドが4~5時間続きますが、相撲の取り組みは数秒で終わってしまいます。まったく違うスポーツですが、関取の一瞬にかける集中力。そこへ気持ちを持っていく方法などは、とても勉強になります」(比嘉)

確かにゴルフはプレーする時間が長いのだが、ラウンド中ずっと集中しているトッププレーヤーはいない。ショット時の集中と、打ち終わってからのリラックス。その繰り返しである。5時間の間ずっと気持ちを張り詰めて集中していられる者などいない。それだけに集中した状態からリラックスする、リラックスしている状態から一気に手中する切り替えが重要だという。そして一流選手ほど、その切り替えが上手だと聞く。勢関に学んだ一瞬の集中力、緩急をつけるメンタルは彼女のさらなる成長を保証していると思える。

余談だが、かつて丸山茂樹がいっていた。あのタイガー・ウッズだってショットとショットの間の歩いているときに、ギャラリーの女性のほうを見て「あの娘が可愛い」と耳打ちしてくるのだと。つまり緩急をつけてプレーしているということ。

さて明日の最終日、比嘉真美子はどこまでスコアを伸ばしてくるだろう。8アンダーでトップを走るテレサ・ルーとアン・ソンジュとの差は2打。明日は、比嘉真美子のプレーに集中だ。

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