スタンレーレディスゴルフトーナメント

国内女子

イ ボミが記録達成、競技短縮で“ある作戦”が奏功

次は年間2億円の大記録を目指すイ ボミ スタンレーレディス(2015)(最終日) 写真・佐々木啓
次は年間2億円の大記録を目指すイ ボミ スタンレーレディス(2015)(最終日) 写真・佐々木啓

リーダーズボード

順位 選手名 スコア 合計
1 イ・ボミ -4 -12
2T 藤本 麻子 -3 -9
2T 若林 舞衣子 E -9
4 木戸 愛 E -8
5T 申 ジエ -5 -7
5T ペ・ヒギョン -3 -7
5T 香妻 琴乃 -2 -7
5T 大江 香織 E -7
9 笠 りつ子 -3 -6
10T 渡邉 彩香 E -5
スタンレーレディスゴルフトーナメント(10月9日~11日、静岡県・東名CC裾野・桃園C、6583ヤード、パー72)

 賞金レースを独走中のイ ボミが逆転で今季5勝目を挙げた。優勝賞金1620万円を上乗せして、これで今季の獲得賞金は1億7954万66円に到達。2009年に横峯さくらが獲得した1億7501万6384円を抜いて、日本女子ツアー史上最高額となった。

 早朝から激しい雨がコースを襲った。雨が弱まると富士のふもとは濃霧に包まれた。そのためスタート時間が大幅に遅れる。8時トップスタートが9時半まで待っても天候の回復が見込めず、やむなく第3ラウンドは全選手が10番からスタートする9ホールに短縮。2位タイスタートのイは、冷静に9ホールの戦略を練って、見事逆転につなげた。

「9ホールのほうが18ホールよりは体には楽だなと思っていました。(9時40分スタート予定で)7時半ごろコースに来てから、ずっとロッカールームでストレッチをしながら他の選手と話したりしていました」

 首位と1打差からのスタート。スコアを伸ばしやすいアウトコースのラウンドがなくなったことにより、大きくスコアを伸ばすのが厳しい状況。上位にいればいるほど有利だったといえる。そんな中で、イはある作戦に出た。前日までバッグに入れていた25度のユーティリティーを抜いて、今日だけ19度のユーティリティーを入れた。これにはある理由があった。キャディの清水重憲さんが明かす。

「初日も2日目も12番のパー4で2打目が届かなかったんです。だから今日は19度を入れていこうと。言ってみれば鬼門のホールでしたが、狙いどおり2打目を19度で打ってパーオンしてバーディチャンスにもつきました」

 初日をボギーとしている12番がカギを握ると判断。大会を通して難易度ナンバー1の12番は418ヤードで強烈な上りのホール。各選手が苦しむ中、最終ラウンドがインコースだけになった時点で、この作戦を決めたという。結果バーディを奪うことはできなかったが、11番でバーディを奪い首位に並んで作り出した流れを切らすことなく、後半のバーディラッシュにつなげた。12番で首位をいく若林ボギーをたたき後退してイが首位に立っただけに、やはり12番が明暗を分けた。

 ショットの安定性だけでなく、キャディとの緻密な計算、状況判断すべてがかみ合った。さらにイは、

「運もありました。16番では下りのパットが強く入ったけど決まってくれたり、17番でティショットを左に曲げたのにドロップできたりしました。18番に2打差で入ることができてよかったです」

 と付け加え、上がってみれば、4バーディ、ノーボギーで2位タイの藤本麻子、若林舞衣子に3打差をつける快勝だった。

 今季の目標を年間5勝で賞金女王と公言し、シーズンイン。これでまず一つ目の目標は達成した。だがしかし、ここでスピードを緩めるつもりは毛頭ない。賞金ランキングで2位につけるテレサ・ルーに6500万円あまりの差をつけたが、それでもまだまだ手綱を緩めない。今では新たな目標がモチベーションになっている。

「賞金2億円を目指します。今まではテレサさんが追ってくるのが怖かったんですけど、お母さんから、賞金2億円目指せばテレサさんの存在は気にならないでしょと言われて楽になりました。2億円いけばいいですね(笑)」

 前人未踏の大記録に向けて、2週後にはホステス大会のNOBUTA GROUP マスターズGCレディースを控える。

「マスターズGCレディスと最終戦のLPGAチャンピオンシップリコーカップも勝ちたいです」

 スマイルいっぱいに答えたイ。どこまで記録を伸ばすのか楽しみになってきた。

文・高桑均

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