サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント

国内女子

前田陽子、もう“ダンボール工場バイト”とは呼ばせない!「正直、2勝目はできないと思っていた」

ウイニングパットを沈めて歓喜のガッツポーズを見せた前田陽子 サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント(2015)(最終日) 写真・佐々木啓
ウイニングパットを沈めて歓喜のガッツポーズを見せた前田陽子 サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント(2015)(最終日) 写真・佐々木啓

リーダーズボード

順位 選手名 スコア 合計
1 前田 陽子 -4 -8
2T 原 江里菜 -7 -7
2T イ・ボミ -5 -7
2T 李 知姫 E -7
5T 飯島 茜 -5 -6
5T 菊地 絵理香 -4 -6
5T 申 ジエ -3 -6
5T O・サタヤ -3 -6
9T @新垣 比菜 -4 -3
9T 永峰 咲希 -3 -3
サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント(7月17日~19日、茨城県・イーグルポイントGC、6554ヤード、パー72)

 最終ホールの18番。ピンまで1メートルのパーパットを沈めれば優勝が決まる。外せば7アンダーで4人のプレーオフ。前田陽子はさすがにその状況だけは避けたかった。

 距離は短い。それでもさすがに緊張した。手も震えた。

「これが入ったら自分が喜ぶイメージがあったので、そうなりたいなと思って打ちました」

 落ち着いて打った球は、スッとカップに吸い込まれた。通算8アンダーでの逆転優勝。自然と出た笑顔とガッツポーズが、2014年の伊藤園レディス以来となるツアー通算2勝目の喜びを物語っていた。

 前田にとって最終日、最終組は初めての経験。通算4アンダーの3位タイからのスタートで、同組でトップの李知姫とは3打差もあった。

 ただ、その差はあまり気にならなかったという。

「李知姫さんとの差はそこまで意識していませんでした。優勝を意識したのは最後の1ホールだけです」

 平常心を保ちながら、2番(パー4)はピンまで155ヤードの2打目を3メートルに寄せてバーディ。7番(パー4)は110ヤードを2メートル、9番(パー3)は150ヤードを4メートルに寄せて、バーディを奪った。

 後半は11番(パー5)でバーディのあと、ガマンのゴルフが続いた。この時点で8アンダー。

 最初に7アンダーでホールアウトした原江里菜とイボミが結果を待つ中、最終組は前田と李の一騎打ちの様相。李は13番のバーディで7アンダーにするも、最終ホールまでパープレーが続いてスコアを伸ばせずにホールアウト。

 最後は前田がウイニングパットを沈めて逆転優勝を決めた。

 前田のゴルフに派手さはない。淡々としたプレーで表情を変えず、じりじりと相手を追い詰めるスタイルを身上としている。

「ガツガツして、空回りするのが嫌なんです。冷静な判断ができないと思うので。チャンスが来るまで待つのが自分のゴルフです」

 初日の6番ホールから最終日までボギーを1つも打たなかった。ガマンするところはガマンし、チャンスではバーディを取る。

 その形が確立されたのは、毎週、試合ができるようになってからだという。

「ツアー出場権を勝ち取るまでは、段ボール工場でアルバイトもしていましたしね。昨年の伊藤園レディスでツアー初優勝してから、毎日ゴルフができるので、安定感が増しました。バイトしていたときよりも、はるかにゴルフができていますから」

 さらに去年の優勝で自信がついたという前田は、難しいといわれる2勝目を挙げることでその自信が確信に変わった。

「2勝目は正直、できないと思っていました。けれども自分のゴルフをやっていれば、チャンスがくることがわかりました。自分の力が通用することや、戦えることを感じることができました」

 試合に出られることが、当たり前ではない――それを身にしみて感じている30歳は、将来的な目標について聞かれてこう答えるのだった。

「とりあえずは来年もツアーに出られるのでホッとしています。メジャーに出たいとか複数回優勝したいとか、そんなことは思っていません。とにかく、あと2~3年はツアーに出たい(笑)。これからもずっと出られる限りは試合に出たいです。そういう意味では今日、ホッとする1日でした」

 優勝副賞のメルセデス・ベンツ(CLA180)を手にし、

「新しいものを買おうと思っていたのですが、買わなくてよかったです」

 と喜び、同じ優勝副賞で手にいれた世界に1つだけのオリジナルジュエリーは、

「母にプレゼントします!すごくジュエリーが好きなんで」

 とニッコリほほえんだ。

 そんな言葉を聞きながら感じるのは、本当にゴルフを1日でも長く続けたいという思いだ。2勝目を挙げた前田には、段ボール工場でアルバイトしていたという面影はもうない。いずれツアー3勝目のチャンスも訪れるはずだ。

文・キム ミョンウ

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