meiji カップ

国内女子

申ジエが韓国で“寄付天使”と呼ばれるゆえん

安定したプレーでスコアを伸ばし、今季2勝を挙げた“寄付天使”こと申ジエ meijiカップ(2014)(最終日) 写真・佐々木啓
安定したプレーでスコアを伸ばし、今季2勝を挙げた“寄付天使”こと申ジエ meijiカップ(2014)(最終日) 写真・佐々木啓

リーダーズボード

順位 選手名 スコア 合計
1 申 ジエ -4 -12
2 テレサ・ルー -3 -10
3T 穴井 詩 -6 -9
3T 藤田 さいき -6 -9
5T イ・ボミ -2 -8
5T 原 江里菜 -1 -8
7T 笠 りつ子 -2 -7
7T 不動 裕理 -1 -7
7T 酒井 美紀 -1 -7
10T 豊永 志帆 -6 -6
meijiカップ(8月8~10日、北海道・札幌国際CC島松C、6473ヤード、パー72)

「副賞としていただいた明治製菓の製品10年分は、日本の子どもたちのために寄付したいと思っています」

 表彰台でのスピーチでそう語った申ジエは、ほかの外国人選手とは少し違う思いで今季の日本ツアーを戦っている――。

 今季、米ツアーから日本ツアーへと主戦場を変えた申ジエが、通算12アンダーで今季2勝目を挙げた。最終日を8アンダーのトップからスタートした申は、前半から安定したプレーでスコアを伸ばしていく。

 2番(パー3)で6メートルのバーディパットを沈めると4番(パー4)の2打目を1メートルにつけてバーディ。9番(パー5)はピンまで残り100ヤードの2打目を3番ウッドで打ち、3打目を50度のウェッジで5メートルにつけた。難しい距離をきっちり決めて、前半に3つスコアを伸ばした。

 後半は14番(パー3)でティショットをミスしてボギーにしたが、2つバーディを奪い、危なげなく逃げ切った。

「バーディチャンスはすべて大事だったので、しっかりパットを決めることができてうれしいです。それよりも大事だったのは16番(パー4)の1.5~2メートルのパーパットですね。それが入って流れをつかむことができました」

 今季は日本ツアーを舞台に選んだ申は、目標こそ賞金女王だが、彼女がプレーする意味はただそれだけではない。

 韓国でついた愛称は“寄付天使”。2009年の米ツアー賞金女王でもある申のことを知らない韓国国民はほとんどいない。申はプロ生活を送る間、トーナメントで獲得した賞金やゴルフクラブのチャリティーオークションなどで得たチャリティー金を、障がい者施設や両親のいない子どもたちの施設に寄付を繰り返してきた。

「韓国では年末にそうした場所に直接、ボランティア活動で行くのですが、そうした方たちと触れ合うたびに私が学ぶことが多く、感謝する気持ちにさせられるんです。これが私がこうした活動を積極的に行う理由なんです」

 申のそうした活動は韓国国内で広く知られており、“寄付天使”という愛称が一般的になった。

 申は2010年の韓国女子ツアー「メットライフ韓国経済第32回KLPGAチャンピオンシップ」で優勝したときの賞金1億4000万ウォン(約1400万円)の全額を寄付しているが、当時、申は自分の父親にこう話したという。

「娘がこれだけ大きくなったのに、寄付の金額も大きくならないといけないのではないかと、父を説得して全額を寄付することにしました。私が必要なのはお金ではなく優勝トロフィーでした」

 さらに2011年には東日本大震災の被災地に、サイバーエージェントレディスで2位になったとき、獲得賞金616万円を寄付している。そして今回、何かできないかと考えていた申が副賞を日本の子どもたちに役立てる場所がないかと申し出たのだ。

 申はただ強いゴルファーになりたいのではない。

「多くの人たちから尊敬され、愛されるゴルファーになりたい」

 そんな気持ちを胸に秘めながら申はコースに立っている。それは韓国、米国、日本とどこでプレーしていても変わらない気持ちだ。

 今回の優勝で国内ツアー通算7勝目となった申。

「残りの試合でもっと優勝したい気持ちもありますが、1試合1試合をベストを尽くすことが大事だと思います」

 賞金ランキング上位にはアン ソンジュやイ ボミら韓国人選手がいることについては、

「技術的にどうこう言える立場ではありませんが、彼女たちは日本のコースを熟知しているし、どういう状況で何をすればいいかをよく知っています。日本では彼女たちが先輩で学ぶことが多いです」

 と謙遜する。

 それでも韓国と米ツアーの元賞金女王は、日本の賞金女王タイトル奪取に向け意欲を燃やしている。申の勢いはまだ衰えそうにない。

文・キム ミョンウ

このラウンドのニュース

このトーナメントのニュース

関連ニュース

関連フォトギャラリー

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

トーナメントプロ公式サイト・ブログ