コマツオープン2014
尾崎健夫が弟・直道の猛追を退けて5年ぶりの優勝
5年ぶりの勝利を完全優勝で飾った尾崎健夫 コマツオープン(2014)(最終日) 写真・PGA
コマツオープン(9月11~13日、石川県・小松CC、6910ヤード、パー72)
大会最終日。初日から首位を守った尾崎健夫(60歳)が、最終日も67と5つ伸ばして通算14アンダーで5年ぶりの勝利を挙げた。8位タイスタートの弟、尾崎直道(58歳)が1打差の通算13アンダーで2位に入った。通算11アンダーの3位にPGA会長の倉本昌弘(59歳)。
通算9アンダーの首位で最終日を迎えた尾崎健夫。1番、2番の連続バーディでスタートすると、6番、9番のバーディで前半4つ伸ばし、後半の11番バーディで通算14アンダー。
一方の尾崎直道は4打差の8位からスタートすると、2番のバーディのあとに4番から5連続と怒濤のバーディラッシュで健夫を猛追。後半10番、14番のバーディで通算13アンダーまで伸ばした。
健夫が12番をボギーにすると両者13アンダーで並んだが、続く13、14番の連続バーディで健夫が抜けだし、15番でボギーをたたくものの、そのまま1打差で逃げ切って完全優勝。2009年ファンケルクラシック以来のシニアツアー5勝目を挙げた。
「最終日は過去の全部を思い出したね。勝つってこういうこと。今日はすんなり勝つより、いい勉強になった。こういう勉強をまた3回、4回やりたいね。頑張ってこういうところにきたらどれだけうれしいか、達成感がすごいからね。直道が迫ってきたのはハーフで知った。後半は4打差ぐらいあるかなと思ったら一打差で、自分がいいバーディをとっても直道のほうが少しペースできてたからね。おもしろくさせてくれた。まあこれまで色々あったから、母とか女房がいなくなって……。でもこれもきっと一人で頑張れってことなんだと思う。18番でバンカーから打ったあと泣きそうになったよ。明日は御前に花を供えておきます」(健夫)
最後まで追い詰めた弟の尾崎直道は、8バーディ、ノーボギーの64をマークして、通算13アンダーの2位に入った。
「久しぶりにいいプレーだった。前半いいスコアが出たのでハーフターンの時に優勝を意識した。ただ途中でブレーキがかかって、18番パー5ではイーグルしかないと。セカンドで残り225ヤードを5番ウッドで狙ったが、バンカー目玉に。そこからバーディも取れなかったことが敗因だったね。ジェットにはすんなり勝って欲しかった。でも、兄弟でワン・ツーフィニッシュと尾崎家として久しぶりにいい話題を提供できた。ジェットも長い間苦しんでいたけど、これで吹っ切れたかもしれない。今後の対決が楽しみだね」(直道)
最終組で2打差の7アンダーで追った飯合肇(60歳)は、1アンダーの71で回り、通算8アンダーで、井戸木鴻樹(52歳)らと並んで7位タイに終わった。
また、ひざの故障から5カ月ぶりに試合復帰した青木功(72歳)は73で回り、エージシュートに1打及ばず、通算5オーバーの56位で大会を終えた。