トップ杯東海クラシック
予選通過よりも大切なものがある! 石川遼が失わなかったファイティングスピリッツ
石川遼の“2日目の神話”は… トップ杯東海クラシック(2019)(2日目) 写真・佐々木啓
<トップ杯東海クラシック 2日目◇4日◇三好カントリー倶楽部 西コース(7295ヤード・パー71)>
今季は先週までで10試合に出場している石川遼。その10試合(中日クラウンズは2日目を棄権しているので省く)での第2ラウンドに限ると、平均スコアは67・11という数字になる。初日に出遅れても上位でフィニッシュできる理由はここにある。今週も第2ラウンド神話を継続させたいところだったが、なんと2バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「75」を叩いてしまった。そのせいか、ラウンド中は自分を叱咤するような声を出したり、渋い表情を何度か見せた。
「今日もショットがよくなかったせいか、チャンスにつけることができませんでした。強風の影響もありますが、今日のほうが難しかったですね。もちろん、スコアを伸ばしている人がいる以上、自分の力不足だと思います」
悔しさを必死に噛み殺しながらラウンドを振り返った石川。風の向きを読み切れなかったことや、距離感を合わせられなかったことを素直に反省した。
「風の強さが一定ではなかったこともありますが、ドライバーにしてもアイアンにしても弾道が高いので風の影響をより強く受けるのかもしれません。明日以降はそのあたりを加味して攻めていければと思います」
ドローを打ちにいったにもかかわらず、風にあおられてスライスしたり、風に乗って普段の3倍ぐらい左に曲がったり、ティショットでは特に四苦八苦していた石川。フェアウェイキープできたのは半分の7ホールだけだった。ただ、最後まで攻める姿勢だけは失わなかった。最終18番パー4では、スコアを1打落とすと予選落ちのリスクもあったが、7メートルある難しいラインのバーディパットを寄せにいくことはなかった。
「それでゴルフが小さくなっては意味がありません。3パットをしてもいいからバーディを狙いにいきました」
結果はわずかにカップを外れ、このホールをパーとした。ラウンド後は、練習場で自分のスイングを映像に撮り、その場でチェックするなど、ショットの立て直しに取り組んでいた石川。首位とは10打差あるが、3日目は少しでもその差を縮めておきたいところだ。
(文・山西英希)
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)