アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップゴルフ

国内男子

「お酒に頼ったことも…」浅地洋佑が初優勝で「今夜は人生でいちばんおいしい酒になる」

母、妻の前で決めた念願の優勝 アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップゴルフ(2019)(最終日) 写真・佐々木啓
母、妻の前で決めた念願の優勝 アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップゴルフ(2019)(最終日) 写真・佐々木啓

リーダーズボード

順位 選手名 スコア 合計
1 浅地 洋佑 +1 -3
2 @米澤 蓮 -3 -2
2 M・L・シン +1 -2
4T Y・E・ヤン E -1
4T D・イエレミア +2 -1
6T 張 棟圭 -1 E
6T S・ビンセント +1 E
8T 崔 虎星 -2 +1
8T 池村 寛世 +1 +1
8T プラヤド・マークセン +1 +1
<アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップゴルフ 最終日◇12日◇総武カントリークラブ 総武コース(千葉県)◇7333ヤード・パー71>

アマチュア時代に注目を浴びた選手がプロ入り後に壁にぶち当たるのはよくあることだが、そこからはい上がり、勝利をつかみ取る例は少ない。極度のスランプ、イップスを自覚しながら、苦難を乗り越えた浅地洋佑。25歳だが、プロ入り8年目の初優勝は、苦節といってもいいだろう。

単独トップでスタートした浅地は、2番でバーディが先行。5番でボギーとしながらも、首位戦線を走り続けた。「よく崩れずに耐えたなと思います」と、しぶといパーセーブを重ね、終わってみればトータル3アンダーとひとつスコアを落としながらも、逃げ切りV達成。「こんなにうれしい瞬間があるのかっていうくらいうれしい」と、日本ツアー、アジアンツアーの共同主幹大会で大仕事をやってのけた。

「日本人に勝ってほしいという期待感を感じました」と、後半はギャラリーの声援を味方につけ、ピンチをしのいだ。1打リードで迎えた最終ホールはグリーン奥のバンカー。この日さえ渡ったバンカーショットでカップまで2メートルにつけると、「クラブを持っている感覚がなかった」という緊張感のなかパーパットを沈めて、雄たけびをあげた。

「やめなくてよかった。何回もやめたいと思ったことがありました」と振り返るほど、8年間のプロ生活ではいろんな局面にぶち当たった。高卒と同時にツアー転戦。1年目に初シードを獲得したが、その後は低迷。2年目の2013年から数年間は落ち込む日が続いた。「私生活も荒れていて、お酒に頼ったり、練習もしなかったり…」。折れかけた心が浅地をむしばみそうになった。そんな時期を周囲のサポートでなんとか乗り切り、これからというときに、今度はパッティングで手が動かない。挫折が再び頭をかすめていく。

それでも「辞めても何ができるのと母からいわれた時もあった」と、立ち直りのキッカケをつかみ、昨年は2年あまりの交際を経て結婚。守るべき家庭ができた男の口癖は、「一打もムダにできない。予選落ちなんかしていられない」。苦難から救ってくれた母・伸子さんと妻の智子さんに捧げるVは、まさにそんな思いを体現する見事な勝利だった。

「社会人のくせに稼げないし、ゴルフも最悪だった」と悩んだ日々が嘘のように、一気にスポットライトを浴びた。本大会の優勝者には7月の「全英オープン」出場権が与えられる上に、日本ツアー、アジアンツアーのシードもこれで獲得。「タイガー・ウッズを見て育ったので、少しでも近づけたというのはうれしい。今夜は人生の中でいちばんうまい酒が飲めそうです」と、ビッグなタイトルを素直に喜ぶ。

身長169センチで飛距離が出るほうではない。それでも、アジアの猛者を相手にパーを拾いまくり逃げ切り。成長した姿を見せ、「諦めずに頑張ってきたかいがありました。どんどん勝てるプレーヤーになりたいです」と感慨深げに話した。「今年の目標は最終戦に出ることだったので、次の目標を考えます」と、優勝者に出場が許される「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の権利をもぎ取った。ようやくスタートラインに立った浅地の夢が、一気に広がった。(文・高桑均)

記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)

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