RIZAP KBCオーガスタ
不惑を迎えた武藤俊憲 若手ひしめくリーダーボードに「僕が壁になりたい」
40歳を迎えた武藤俊憲 まだまだ若手には負けられない? RIZAP KBCオーガスタ(2018)(3日目) 写真・佐々木啓
<RIZAP KBCオーガスタ 3日目◇25日◇芥屋ゴルフ倶楽部(7,151ヤード・パー72)>
ムービングデーを迎えた「RIZAP KBCオーガスタ」。その3日目にベストスコアとなる「64」を叩きだし、一気に4位に浮上したのが武藤俊憲だ。
武藤は6番パー5で、残り251ヤードからの2打目を手前8mにつけてイーグルを奪取。勢いをつけると7番、8番の連続バーディの後、折り返しての11番からは4連続バーディ。15番でボギーを叩き、トーナメントレコード(63)更新はならなかったが、18番でバーディ締め。「昨日と同じようにやっているんですけどね(笑)内容は良かった」と納得のホールアウトとなった。
「もうがむしゃらにやる年代じゃない」。ツアー屈指のショットメーカーも気づけばもう40歳。ベテランの域に入ってきた。「何歳になってもできるスポーツ」と呼ばれるゴルフ。今年の「日本プロゴルフ選手権」を50歳で制した谷口徹をはじめ、年上の選手もまだまだ活躍しているが、積み重ねてきたものが増えることは、必ずしもいいことばかりではないと感じるようになった。
「経験が邪魔になるときがある。いろいろなことをやってきているだけに、あーでもない、こーでもないと試行錯誤。頭の中の整理がまだちゃんとできていないんですよね。そこで難しくしてしまっている気がします」。
体のほうも若い頃のようにはいかない。「40歳ということをそこまで意識していませんが、変わるものは出てくる。そこにしっかりと対応していかないといけない」。ともに戦ってきた同級生たちも同じように苦しんでいる。「近ちゃん(近藤智弘)いない(予選落ち)、星野(英正)いない。(矢野)東がやっと(ツアーに)帰ってきた。高山(忠洋)くんも今週いないもんね。やっぱりさみしいですよ。まぁ僕は健康だけが取り柄だから(笑)」。冗談を言いつつもちょっと感傷的になったりもする。
今週のリーダーボードを見ても上位は年下ばかり。もちろん「若手が出てくるのはいいこと」とツアーを考えれば歓迎すべきこと。でも、プライドがある。「僕も頑張って谷口さんではないですが、若手の壁になりたいと思います」。気がつけば立ちはだかる側となったが、やるべきことは変わらない。「バーディの数を取れた方が上。リズムを作って狙って打って、バーディを獲りに行くスタイルを崩さずやっていきたい」。ツアー通算6勝はトップ5の中で最多。これまでくぐり抜けてきた優勝争いの経験は、タイトルへと導く道しるべとなるはずだ。(文・秋田義和)
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)
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