アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップゴルフ
“逆転の男”片岡大育が稀に見る大混戦を制し今季初優勝をゲット!
ウィニングパットを決め、高々と両手を突き上げた片岡大育 アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップゴルフ(2017)(最終日) 写真・鈴木祥
<アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップゴルフ 最終日◇24日◇カレドニアン・ゴルフクラブ(7,100ヤード・パー71)>
一時、2打差に11人がひしめき合う稀に見る大混戦となった今大会。首位から1打差の11アンダー・3位タイからでた片岡大育が、後半の5ホールで3バーディを奪取。トータル12アンダーで国内ツアー通算3勝目となる今季初優勝を挙げた。
「やっぱりバーディ締めしてガッツポーズしたかった」と振り返った最終18番ホールのグリーン上。理想通りのバーディフィニッシュとはいかなかったものの、激闘を締めくくるパーパットを決め、大きく両手を突き上げた。アジアンツアーとの共同主管試合である今大会の優勝で、念願だったアジアンツアーのシードとアメリカやヨーロピアンツアーとの共催試合に出場できる可能性を掴み取り、「まさか勝てるとは思っていなかった。本当に嬉しい」と満面の笑みを見せた。
しかし、試合は最後まで予断を許さない展開だった。1打差で首位に並ぶ高山忠洋、P・サクサンシン(タイ)との最終組となったこの日のラウンド。前半なかなかスコアを伸ばせない中、サクサンシンが7番でこの日2つ目のバーディを奪い、3打差の14アンダーとなった。「正直優勝は厳しいかな」と感じたという片岡だったが、その後サクサンシンが、9番でまさかのトリプルボギーを叩いたこともあって、「チャンスが広がって大混戦になった」。
「少ないチャンスをものにして、徐々に上がってきた」と振り返ったように、一時、2打差に11人がひしめき合う状況の中、ジッと我慢してきた片岡。15番で高山がボギーを叩き、今大会で初めて首位に並ぶと、続く16番ではラフからのセカンドを約4mにつけてバーディをゲットし、ついに単独首位に。そして迎えた17番パー3では、3番UTでのティショットがピンそばにピタリ。「まさかあんなにピッタリとは思わなかった」と本人も驚くほどのスーパーショットで連続バーディにつなげ、後続を振り切った。
去年9月の「トップ杯東海クラシック」に続くツアー通算3勝目だが、「久々の優勝争いだったし、勝ちたい気持ちも強かったから緊張した」という片岡。3勝すべてが逆転勝ちということについては、「あきらめないしつこさはあるかも」と笑わせた。「本当に勝ちたいときに勝てる選手になりたい」と表情を引きしめた28歳が次週挑むのは、連覇がかかるトップ杯東海クラシックだ。愛知県の三好CCを舞台に、今年も“逆転の男”がドラマを生み出す。
記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)
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