三井住友VISA太平洋マスターズ
武藤俊憲「去年の悔しさをバネに」
3年ぶりの復活優勝を遂げた武藤俊憲が今季2勝目を狙う 三井住友VISA太平洋マスターズ(2015)(2日目) 写真・佐々木啓
三井住友VISA太平洋マスターズ(11月12日~15日、静岡県・太平洋クラブ御殿場C、7246ヤード、パー72)
大会2日目、5アンダーの6位タイでスタートした武藤俊憲が、6バーディ、ノーボギーの66をマーク。通算11アンダーで首位と1打差の4位タイに浮上した。
去年の悔しさが忘れられない。昨季は序盤戦で足首のケガに見舞われ、長期の欠場を余儀なくされる中、復活優勝のチャンスだったこの大会で、デービッド・オーに1打差で敗れた。その悔しさがあったからこそ、今季の好成績(現在賞金ランク15位、6月に3年ぶりにISPSハンダグローバルカップで優勝)につながっていると断言する。
「今日はドライバーが不安定な中でも、アイアンショットやパッティングでうまくカバーできました。(16番のセカンドはかなり深いラフだったが)フライヤーするのか、落とされて飛ばないのか迷ったけど、うまくフライヤーしてピンと同じ段まで運べました。(15番では2打目が入りそうになったが)残り99ヤードから54度のSWで打ちました。入れば良かったのに、あそこで入らないのが日頃の行いが悪いところ(笑)。(8番、9番もチャンスだったが)8番は獲りたかった。9番はあまりチャンスと思っていなかった。6番も奥からのアプローチだったので獲りたかったけど、傾斜が2つかかっていたりして、簡単そうに見えてけっこう難しかった。でも、ここまで伸ばせれば満足。先週は初日から扁桃炎で3日間39度以上の熱が出て棄権しましたし。(こんな状態でも)せっかく上位陣の中に入れているし、去年のこともありますし。でも、去年の悔しさがあるからこそ、今シーズンいい成績を残せているというのもあります」(武藤)
まだ発熱のダメージもあり、ドライバーが不安定と不安も口にするが、持ち味のアイアンショットの切れは健在で、この日はグリーンを一度しか外さず、パーオン率も1位だった。
明日、明後日の雨予報も、グリーンが軟らかくなるため、ショットメーカーのこの男には確実に追い風となるだろう。
「(去年2位の悔しさをバネに)今週勝てればスッキリして今年一年良かったと終われますね。(明日は雨予報ですが)できるだけバーディチャンスを作れれば」(武藤)
文・長岡幹朗