HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP
今田竜二、得意の小技と運で2位タイ発進
米ツアーシード復活を目指す今田竜二が2位タイ発進! HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP(2015)(1日目) 写真・鈴木祥
HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP(11月5日~8日、千葉県・総武CC総武C、7123ヤード、パー70)
米ツアー1勝の肩書を持つ今田竜二のさわやかスマイルが戻ってきた。日本男子ツアーの平和PGM選手権第1ラウンドで、今田は6バーディ、ノーボギーの64、6アンダーで回り、首位と1打差の2位タイにつけた。
10番スタートの今田は、12番までに2つ伸ばす幸先のいいスタート。続く13番(パー4)は、ティショットをひっかけて左の林へ。奥深く消えると思われたボールは、木に跳ね返ってフェアウエーへ戻ってきた。ティグランドから190ヤード地点からの2打目は花道に運び、80センチに寄せてパーセーブ。
その後もティショットはフェアウエーに行かず、パーオンも逃したが、パーを重ね、前半は9パット。流れを切らさずに後半に入ると4つのバーディを奪ってスコアボードを駆け上がった。
「スコアだけ見ると満足ですが、ショットはまったくダメ。グリーンを外しても運とショートゲームに助けられました。グリーンを外れても寄せやすかったり、入れやすいラインだったり」
苦笑いで1日を振り返ったが、ショートゲームでピンチを切り抜けてスコアを作るのは今田の真骨頂。ここ数年は、ショートゲームでパーを拾えず流れを作れないことが多かったが、米ツアーでも戦ってきた“らしさ”が戻ってきた。
「マスターズ出場。米ツアー優勝」を夢見て、単身14歳で渡米した今田。ジュニア時代から全米でもその名をとどろかせ、プロ転向後、2008年にAT&Tクラシックで日本人3人目となる米ツアー初優勝を遂げた。
しかし、ケガやウェッジの溝規制などを原因に調子を落とし、12年には05年から保持したシード権を喪失。13年以降、米ツアー復帰を目指すも結果にはつながっていない。ここ数年はラウンド中の笑顔も減っていたが、「久しぶりの試合でゴルフが楽しい」と笑顔が戻ってきた。1日だけでは自信とはいかないだろうが、残り3日間で手ごたえをつかむ。
文・小高拓