ダンロップ・スリクソン福島オープン
松山英樹、世界の力を見せて10バーディ奪取
最終日怒濤の10バーディで大会を盛り上げた松山英樹 ダンロップ・スリクソン福島オープン(2015)(最終日) 写真・佐々木啓
ダンロップ・スリクソン福島オープン(7月23日~16日、福島県・グランディ那須白河GC、6954ヤード、パー72)
全英オープンから強行スケジュールでダンロップ・スリクソン福島オープンに出場した松山英樹。最終ラウンドは、前日目標に掲げた10アンダーに近い、10バーディ2ボギーの64で回り、25位タイから9位タイに順位を上げた。
7打差大逆転を狙った松山は、2番(パー3)で20メートルから3パットのボギー。続く3番(パー4)は、2打目をグリーンの傾斜に当ててピンに寄せようと思ったが、カラーにキャリーで止まってしまい、3打目を寄せられずにボギーといきなり後退した。
「(4番から)ティショットをしっかり打って、2打目もうまく打つことができれば、全部のホールでバーディを取ることも可能なコースなので、10番以外はそういったプレーができたと思います」
4番(パー5)でガードバンカーからの3打目を30センチに寄せてバーディを奪うとそこから4連続バーディ。9番でもバーディを奪って通算13アンダーで折り返す。後半に入っても13番から17番まで5連続バーディで通算18アンダーまで伸ばした。優勝には届かなかったが、詰めかけたギャラリーを楽しませるには十分なゴルフだった。
「正直、昨日までは体調がつらかった部分もありますが、今日は、昨日までよりは楽になり集中してプレーできました。大勢のギャラリーの方の声援が力になりましたし、最後にそれに見合うプレーができたと思います」
世界クラスのプレーに驚き、バーディに大歓声が起こったが、最終ホールでは「ありがとう」の声もかけられた。4日間で前年から4930人増の1万5884人が詰めかけ、地域密着の大会は大成功となった。
「年に1回しかないこの試合で、年に何回かしか帰ってこない僕がプレーをするのは、なかなかチャンスのないことなので、もう少し上位で戦えたらよかったです。僕がプレーをするだけで『ありがとう!』って言ってもらえるのはすごくうれしかったです。また日本でプレーをしたいとなと思いました」
今シーズン、日本での出場予定は名言しなかったが、暖かい声援にまた日本でプレーをしたい気持ちは膨らんだ。まだ米ツアーの残りの試合もあるため、米ツアー2勝目、メジャー最終戦となる全米プロゴルフ選手権での活躍と、海の向こうからいい報告を待ちたい。
文・小高拓