中日クラウンズ
腰痛に苦しむ片山晋呉「対処法が分かった」
腰痛を抱えながらも好スコアを連発し、首位タイに浮上した片山晋呉 中日クラウンズ(2015)(2日目) 写真・村上航
中日クラウンズ(4月30日~5月3日、愛知県・名古屋GC和合C、6545ヤード、パー70)
腰痛に苦しむ片山晋呉が3度目の制覇に王手をかけた。
中日クラウンズ第3ラウンドが行われ、首位と5打差の7位タイから出た片山は、5バーディ、1ボギーの66と4つ伸ばして、通算7アンダーで、I・J・ジャンと並び首位に浮上した。
「スタート前は腰が痛くてプレーするのが無理といっていたくらい、痛かったんです。でも、バーディの痛み止めってあるんですね」
途中棄権も覚悟していたが、1番、2番で連続バーディと幸先のいいスタートを切る。連続バーディに加えて、ラウンド中にストレッチなどをして、腰痛の緩和に努めて一日を乗り切った。それどころか、同組の藤田寛之が「ボールの回転が素晴らしい。いいショットを打っている」と、称賛するほどのショットを見せた。
「合宿をやってきて、完全ではないけれども、成果を出せているのがうれしい。人前でプレーをできる幸せを感じながらやっています」
オフの間、宮崎で2カ月弱、56泊57日の長期合宿に取り組み、50歳になっても通用するように新たな基本作りに取り組んだ。しかし、合宿が充実しすぎて、やりすぎた結果、開幕直前に腰痛を発症。東建ホームメイトは棄権することになり、この試合が今季の初戦である。
最終日に向けて腰の具合が気になるところだが、この日のラウンドで対処法が分かったという。
「足のツケ根とかその辺を押すことで、痛みがなくなってきたのです。あとはケアをしてくれるスタッフに任せれば大丈夫だと思います」
ラウンド中にギャラリーの目を気にしながらのマッサージだったが、腰痛解消に大きな手応えをつかんた。明日は不安を取り除いて戦えそうだ。
プロ20年目の片山は、現在、通算28勝で、生涯獲得賞金は19億3100万円あまり。
「20年目で、通算30勝、生涯獲得賞金20億と、数字的な目標を掲げています。賞金王もありますし、(16年の)オリンピックも行きたいですね」
大会3度目の制覇は、青木功、尾崎将司の5勝に続く歴代3位の記録となる。自身の今季開幕戦で2015年の目標達成に向けて、いいスタートを切る。
文・小高拓